三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 5月15日 機械への思いいれ

2018-05-16 | メンテナンスお気楽日記
もう十何年前の話になるが、当時はメンテナンスで知り得た情報を、売り手と買い手を紹介する事で、
仕事を得ていた。移設に始まり、仕様変更、整備とそれなりのメンテナンスの仕事として成り立った。

双方から感謝され、自分の仕事も確保できる、それこそ、お気楽とは言わないまでも、楽しみながら
お仕事ができる。困った時のメンテナンス(修理屋)だが、やはり、笑顔の中で仕事がしたい。


そんな時、機械を売りたいとの相談に、ある染色工場を紹介しました。話はトントンと進み、
経理?部長が最終契約のため、売り手のおばちゃんとの顔合わせの段取りを組みました。

ところが、部長の一言が、おばちゃんの逆鱗に触れ?へそを曲げてしまった。
「使わなくなった機械はゴミより厄介だから・・」少しでも安く譲ってもらいたい一言だったと思うが、
これまで、この機械で仕事をし、生活の糧として来たおばちゃんには、耐えられなかった。

その機械は、別工場を紹介する事によって、今でも稼働しているが、中古機械を設備と見るか、産廃と
見なすかは、タイミング以上に、運命的?出会いによって、決定されてしまう。


今でも「機械を売れないか?」の問い合わせや情報は入ってきます。でも、6割7割はちょっとちょっとの
状態です。ホコリまみれで、相当ほったらかし状態は想像されます。正に、処分したいが見え見え。

一応、ドラムのキズやイモノの減り具合、サビの程度は確認しますが、昔みたいに次のお客を紹介できる
状態とは、ほど遠い。たとえ部品取りとしても、解体・運搬経費がかかるのも現状です。

使わなくなった機械は惨めです。ホコリすら払ってもらえない。機械に限らず、家(建物)や自動車なども。
新車の時はセッセとワックスがけしていたのは何なんだろう。一言でいうと「思い入れ」って事かも。

ワインダーでも、正月休みに徹底掃除をして、グリースアップが効きすぎて?正月明けに動かないなんて
事故も笑い話になってしまった。それに、機械にお鏡モチを飾った気持ちって、理解できますか?


昔話はさておき、現状でも「心配事」がある。それは、自分の機械ではない「会社設備」です。
「自社一括設備」とは聞こえはイイが、4時5時になったら帰ってしまうパート工員。
ベアリングが熱を持とうが、騒音が出ていようが、そんなモノだと、勝手に決め込んでしまう。

海外研修生の時は、多少なりとも我慢?もしたが、後継者自体も自分が買った機械でもないから
「思い入れ」を求めることも無理なのかも知れない。せめて、お金を稼いでくれる機械と自覚して欲しい。

「投資をした分、それ以上の利益がある」と言い切った経営者もいたが、巷の話では、それが3年先なのか?
10年先なのかって事です。おいおい、中古機械で目の前の仕事に対応せざるを得ない。

「中古機械ももっと高く売れば、機械を大切に扱ってもらえる?」これも、冗談とは言い切れないかも。

「工具を大切にしてこそ、一人前の職人」とも教えられたが、気が付けば、不要のスパナがごちゃごちゃ。
これじゃ、他人の事をとやかく観察するまえに、目先のスパナをつまんでいる自分すら見えていない。

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