三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 5月2日 売れれば、なくなる中古機器(定長装置)

2017-05-03 | メンテナンスお気楽日記
「定長装置」の注文でした。タイマー方式なら、格安で製作できます。デジタルタイマーを選択すれば、
9999秒(2時間46分39秒)と、けっこうな正確さで、モーターを停止する事ができます。
どうしても、長さにこだわりたいとの希望には、接触回転リールをカウンターで数える装置も作りました。


「定長装置」については、繊維産業の繫栄期?各メーカーが色んな方式の機器を製作・販売をしていました。
回転リール式・トラバースセンサー式、中にはデジタルはかりを使った指定減量分停止方法もありました。

ワインダーなら12錘24錘、30錘60錘規模、糸繰り機では80~120錘の設備投資でした。
全錘管理のコントロールボックス1台が20万以上、それと各錘ごとの計測アンプが2万円の計算となります。
当然、100万以上の投資です。デジタルはかりを使った定量装置は、1錘あたり10万とも聞いています。

しかし、それは20年以上前の話で、最近は新規組み付けの情報は、まず入ってこない。聞いてもいない。
メーカー自体が存在しているかさえ、解らないところが正直な返答です。

便利以上に、必要な機器だった事も確かだが、儲かっていたからこその設備投資でもあった。

今、新規設備と言えば、単錘駆動ワインダーに各錘インバーター装置と定長カウンターが組み込まれた
一錘あたり60万とも言われるワインダーとしてあるだけです。大抵「産業支援基金」がらみです。


追々、中古情報の問い合わせが多くなりますが、右から左へお世話出来るわけでもありません。

電子機器ゆえの作動確認が必要なうえに、リール式などはベアリング回転のバラつきもあります。
何より、中古機器として単品情報はまず無い、中古機械から取り外しての整備となります。

さいわい?今回の問い合わせには、取り外し後、整備準備をしようと思っていた在庫がありました。
各錘単独・非接触タイプの電子機器(日本セレンLM-800D)です。ドラムワインダー用です。

ワインダーの方は余りにも旧型だった為、組み付け販売を断念し、機器として準備予定でした。
「ぜひ、それが欲しい」との依頼でしたが、客先ワインダーは6錘機です。機器は12錘用です。

いくら定価の半額の半額仕切りでも、不要のモノまで売りつける気はない。別顧客へのお世話の方が喜ばれる。
問題はコントロールボックスです。24錘でも6錘でもコントロールボックス1台は必要となります。

残った機器を活かす為には、どこからか?コントロールボックスを調達しなければならない。
それが、そう簡単でもない。正にめぐり逢いとチャンスがなければ、出会えないのが中古機械・中古機器です。

昔から「売れば無くなる中古機械」と言われているが、どんなに「お宝」でも、売ってしまえば、後はない。
中古市場って、そんなもんです。新たな出会いがなければ、仕入れる事も、売る事もできません。


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