三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 3月3日 「こだわり」を忘れたものづくり

2012-03-03 | メンテナンスお気楽日記
加工事故の結論を先に言ってしまえば、「安物紙管」が原因でした。

染色工場で染め上がったチーズ糸に白い風綿が混じっているとの事。
現物確認ではボビン外層付近にのみ、事故箇所(染まらない箇所)が集中している。

考えられるのは、染液モノマかワインダー工場での風綿混入。染色工場は絶対モノマは無いと言う。
ワインダー工場と疑っても、外層だけに風綿が入るなんて考えられない。全体に入るはず。
ネット素材も候補にあがったが、モノマがあればネット掛けで解るハズ。

いつも通り行程を再確認。撚糸→コーン捲き→撚り止め→ソフト捲き→ネット掛け→染色。
ソフト捲きの外層行程の環境は???。でました。コーン糸管の植毛モノマ。

高温セット(撚り止め)で糸管が変形して植毛が剝がれている。だからソフト捲きの最後だけ。
今回は糸管を選んだ撚糸屋さんのミス「今まで、こんなことはなかったのに・・糸管も新品だし」
なんとか減量納品ということで、賠償は避けられた。まずは一安心。

場所を移して、撚糸屋のおやじと懇談。「新品糸管はいくらだった?」「8円50銭」
「そりゃ中古相場、国産なら15~20円。輸入品は安いけど、使って診ないとこんな事に・・」

今の工料から儲けを出すためには「経費節減」が必至。部品や備品は少しでも安く買いたい。
ところが都合がイイ?のか、世の中には安物があふれている。アウトレットに模造品・輸入品など。

100円ショップを筆頭に、「なんでこんな価格で?」なんて品物が、現実売れている。
「100円は100円ダヨ」と諫めることすら難しい(無理)な現状。

「ものづくり」にはそれぞれ「こだわり」があった筈、材料のこだわり、加工のこだわり。
加工業者も充分解ってはいるのだろうが、使わらざる現状に一抹の悲しさを感じる。

         P/S  染色工場でも染色ネットのB格糸?が問題になっていると聞いた。

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