三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 3月30日 モノづくりのポイント

2016-03-28 | メンテナンスお気楽日記
「ジスク」の製作依頼です。紙管サイズが変われば、当然、ワインダーのクレドールも変更になります。

クレドールのフランジはメーカーに注文すれば済むことなのだが、納期が2か月あまり、価格も客先が
納得しない様な見積もりが帰ってきます。だって、メーカー自体に在庫ってモノがない。

こんなご時世だから、こっちで作ろう思えば作れないこともない、色々と方法もある。
まず、鉄加工が一番簡単だが、サビ止めのメッキ加工の二度手間が必要となる。時間がかからず、また
見栄えのする製品に加工するには、「樹脂での削り出し加工」が良い。

ところが、○にたがわず?出入りの加工所は廃業してしまった。次に見つけた加工所も病気休業。
そこいらじゅうに声を掛けたが、少ロットの加工は難しい。鉄工所でも同じ状況にある。

そんな折、大手の樹脂工場が引き受けてくれた。要因は、ベテラン社員の仕事確保?
すべてが生産ラインでものづくり出来る訳でもなく、ベテラン(再雇用)の技術も必要だが、正直、
毎日仕事がある(出来る)訳でもない。少ロットは技術伝承のかてと言うのが、営業さんの意見。


約2週間で製品は仕上がってきたが、何かオカシイ?あたりが微妙に違う。言えば0,1~2㍉の差。
何のための製品(部品)であり、何をどうするために、この部品が必要か?伝わりきれなかった。

サイズはピッタリです。しかし、企業はキャップメーカーで締めやすく・開けやすいを良しとする。
でも、今回の注文は紙管ジスクです。紙管を固定することが求められ、回転はベアリングの役目です。
紙管とジスクがすり合わせ状態では、へたりが発生する。その0、何㍉の差が目的を異なる。


メーカーの純正部品がベストなのは解っている。それは何年にも及ぶ改造と改正で、その部品の
製作ポイントをおさえ、その仕事のために作って来た。それを真似しようなんて、どだい無理もある。

メーカー部品が高いのも理解しなければならない。それを怠れば、メーカー自体の技術も無くなる。
そして、日本(大きく出た)の技術大国の骨幹をも揺るがすこととなる。でも、安いほうが・・・

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メンテお気楽日記 3月28日 関東地区でピカピカ・レストア・ワインダー

2016-03-28 | メンテナンスお気楽日記
                            資料写真ですのでピカピカじゃありません
去年の春の事です。客先工場が防衛省の移転予定地区にかかり、機械補償の見積もりを依頼されました。

と言っても、メーカーでの新台製作も出来ない状態では、台替え価格も出し様ようがない。
まさか、新工場に使っていた中古機を移設すれば、場違い?と言うか、異様な感じになってしまう。

話し合って「完全レストア機」として、見積もり価格を提出することとなりました。
工場解体前、中古機台はメーカーのあった桐生市に運ばれ、時間をかけてレストア準備が始まりました。

ところが、話が突然、180度変わってしまった。移転予定地は住宅区域で工場が建てられない。
工場地区も提案されたが、生活環境が整っていないので、老後?の生活がままならないとの事です。

夫婦の結論は、これを機に「廃業」して、住宅地区に家を構えることとなりました。
「廃業」となれば、機械補償は消えてしまいます。防衛省からの発注前というミスも重なりました。


結局、桐生に運んだ12錘機2台のワインダーは宙ぶらりん、もちろんレストア作業も仕上がっています。
当初は「やはり、ピカピカのワインダーじゃなければ・・」って顧客要望もあると思っていましたが、
世の中、そんなに簡単ではなかった。時間ばかりが無意味に過ぎて行く。

無意味どころか、借り工場なので毎月の経費すら掛かってしまう。「分解してしまおうか?」そんな相談も
されました。もったいない。北陸では毎月何台かの中古ワインダーをお世話しています。でも大半は、
県内や関西・中京方面です。京都や奈良・一の宮の移設には約6万の別途・運搬移設経費もかかります。

それを、関東から運搬すれば、余分な経費が必要となる。さらにレストア仕様だから価格も異なる。
やはり、関東にある機械は、関東地方でお世話できればベスト。宅急便で全国配送とはモノが違う。


「誰か、関東地区の方、ワインダーの必要な人はいませんかー?再塗装されてピカピカですョー」

まさに、そう叫びたい感じです。中古機お世話場合は、買いたい人と売りたい人のタイミングが重要です。
ポンポンポンと話が進むこともあれば、どれだけ探しても見つからない・すれ違うことだってある。

買いたい時に買えないのが、中古機械であり。売りたい時に売れないのも、中古機械です。
だって、約30年新車?製造は皆無と言ってよい、新車販売がなければ、中古車が出てくるハズもない。

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