三筋北陸・ワインダー(糸捲き機)の専門機料店

繊維産業のウラ話に迫る、メンテナンスのお気楽日記。

メンテお気楽日記 9月3日 うちは、クズ屋じゃないョ。

2015-09-03 | メンテナンスお気楽日記
                    ゴミ?ではありません。カセ繰りガンガン仕様5錘機を作ります。

以前にも、同じような事があった気がする。

ひとつ「骨董機械」にかかわると、いろんな情報が集まって来る。お客さんが欲しいのは4~10錘程度。
いくら休業状態でも、捨てるに捨てられず、かと言って売れるわけもない。工場の片隅でホコリをかぶっている。

処分するにも、タダでは出来ないってのも、正直な原因かも知れない。産業機械ってのはドッコイショと
一人で動かせる代物でもない。人を頼めば経費が掛かる。きっかけがなければ、動かすに動かせない。

だから、出てくる機械はボロボロのガタガタ。他人から見れば「ゴミ整理でもしているのかな?」

そんな機械を世話して欲しいってお客さんも物好き?だが、その話にのってしまう自分は・・・・


まずは、ホコリまみれになりながら状態を確認。色気が出れば外に引っ張り出す、倉庫の奥では仕事が出来ない。
これが大ごとで、10錘のためにも50~100の機械を片づけなければならない。だから、運搬のトラックは
産廃業者と行く。原動部と一枠分の機械、予備部品を確保すれば、あとは産廃トラックのおみやげ?


なんとか倉庫まで運んだとしても、これからが輪をかけた手間仕事。油カスは真鍮ブラシでも落ちない。
ワイヤーブラシでイモノ肌が見えるまでこすりまくる。歯車やカム・プーリーが動いてくれればイイが、
スプレーオイルでごまかしながら動きを取り戻す。だから爪のアカはいつもまっ黒。

組み立てや修理は好きだから?苦にはならないが、ひとつ部品が足らないと、とんでもない事になります。
鋳型で作った部品は、鉄加工では難しい、と言うより出来ない。新しい対応を考えなければならない。

こんな仕事はじっくりと時間を掛けてします。集中すると疲れが半端ない。気付かれで参ってしまう。
「どうしよう」と悩むよりは「止める時は止める」そうすれば、アイデアやヒントも後からの方がイイ。


もう一つ「こだわり」があります。「骨董機械は骨董機械らしく」する様にしています。
もちろん、動いて・仕事ができる事が大切ですが、新型モーターや真っ新の木材では、なぜか味気ない。

電気配線は交換しなければならないが、モーターはダルマ型、スイッチもプラスチックは使いません。
中途半端にするよりは、機械に対する「愛着」を持ってもらう事も大切です。
それは、糸・仕事への「いたわり」でもあり、ものづくりの真髄でもあると思うのです。

出来上がった姿は「無骨」です。動きもけっしてスムーズではありません。ガッチャ、ガッチャ。
ドラム駆動とは、まったく別世界の機械です。でも、イモノの曲線が好きな人も多いのです。

で、納品が終われば、作業場は廃材が残る。二度と作らない・作れない部品ですが・・・「ゴミ」です。

     ●追伸 先日の卓上ワインダーは即日納品しました。今の処、中古情報もありません。

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