小さな命が呼ぶとき

大手製薬会社に勤めているお父さん、ジョン。頼りになりそうで、子供の面倒見もいいし、本当に理想的ないいお父さん。

でも、３人いる子供たちの二人は、筋肉が萎縮していくポンペ病という難病にかかっている。今のところ治療法はなし。９年が平均寿命で、上の女の子、メーガンはリミットに来ている。

どうしても、何としてでも、二人の命を救いたい。そのためにはマジにどんなことでもする。そして見つけたのが、治療法を研究している科学者、ストーンヒル博士。

かなりの偏屈だが、薬を作りたいという信念を持っている。でも、薬を完成させるためには、いくつもの困難が・・・。果たして、薬は出来るのか・・。

実話をもとにした話で、今実際にこの病気で苦しんでいる人が大勢いるのだと思う。病気の名前は、勉強不足で、初めて聞いたが、徐々に筋肉が機能していかなくなるということは、どれだけ苦しいか、どれだけきついか・・。生殺し状態みたいなもんだ。

子供がものすごく辛い状態にあるのを手をこまねいてみているしかないということは、親にしたらどれだけ辛いものか。。。。想像するに余りあるのだが、どうも映画を見ていると、そういう点を描くのではなく、いかにして薬を完成させていくかの経過を見せられる。

そういった視点も大事だろうが、なんか違う。その切り口は「プロジェクトⅩ」あたりに作らせた方が、よっぽど面白いものが出来るような気がするが、とりあえずなりふり構わず、まい進するお父さんが、すんごく似合ってたのが、ブレンダンおとうさん。

めっきりコメディアンの役が振られなくなったが、この人はこういう路線で行くんでしょうか。でも、ちょっと違うんだよな、どっか。

ハリソン・フォードは、やけに社会派づいてるが、彼の思いは伝わるけど、伝え方の的がちょっと違う。いろいろちょっと違う・・・と感じた一本。

大事なことは大事なんですがね。

◎◎○

「小さな命が呼ぶとき」

監督　トム・ヴォーン
出演　ハリソン・フォード　ブレンダン・フレイザー　ケリー・ラッセル