迷宮映画館

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ルノワール 陽だまりの裸婦

2014年01月18日 | ら行 外国映画
絵は門外漢。この絵は誰の?とか、この絵は素晴らしい・・・とかはよーわかりません。一応、ルノワールとモネくらいは知ってます。はい。なもんで、絵がどうの、と言うより、どんな人生を送ったのか、時代がどう写されてるか、と言うのがひたすらの興味であります。

ルノワール晩年の1915年。第一次世界大戦がはじまって約一年、リューマチに悩まされ、絵筆もろくに持てないルノワールは、車いすに座り、絵筆を手に括りつけて、それでも絵を描いていた。しかし、息子は戦地で負傷。失意の中にいた彼のもとに、輝くばかりの若い女性がやってきた。

ルノワール夫人から、夫の絵のモデルになってほしいと願われたという。しかし、その夫人も亡くなっていた。自由奔放なデデと名乗る女性。それまで、彼のモデルになっていた女性たちは、彼にほれ込み、ほぼ愛人となり、彼の信奉者のよう。当然のようにモデル料を要求するようなデデは、彼女らにとっては、いぶかしい存在だった。しかし、若々しくみずみずしい彼女の姿は、ルノワールの創作意欲をかきたて、新たな傑作が生み出されていく。

戦地から重傷を負って帰ってきたルノワールの次男は、療養を得て、父の創作を手伝っているうちに、デデに心を寄せて行く。翻弄されるルノワール親子に、それを見つめる多感な末っ子。。。ルノワールの絵のようなホワンホワンとした風景の中、描かれていく。。。

とでも言えばいいでしょうか。いやーー、初めから終わりまで、どっぷりぬるま湯につかっているようで、それが気持ちのいい感じじゃなくて、なんか座り心地が落ち着かないような・・。映像全体はルノワールの絵から抜け出したかのように、とってもきれいなんだけど、人物描写がなんだか薄っぺらくて、よくつかめず、うとうとしてしまいました。うとうとしたからつかめなかったのかは不明。

ルノワール・・・と言う題名だけど、描きたかったのはこの後映画監督になる息子の方だったのか・・と感じました。私としては、大戦の影響とか、その辺の時代がもうちょっと見たかったなあと。あたしには、高尚でござりました。

◎◎●

「ルノワール 陽だまりの裸婦」

監督 ジル・ブルドス
出演 ミシェル・ブーケ クリスタ・テレ バンサン・ロティエ トマ・ドレ ロマーヌ・ボーランジェ


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