迷宮映画館

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地下鉄(メトロ)に乗って

2006年11月03日 | ま行 日本映画
下着売りの営業マン、でかいカバンの中には女性の下着がびっしり・・・。
コレは絶対に手から離しちゃいけないでしょう。銀行マンは営業カバンを絶対に話さないと聞いたことがありますが、これも絶対だよ。シンジ君、何があっても手放しちゃいけません。

父は今、危篤状態。ちょっと疲れたサラリーマンはいつものように地下鉄に乗ろうとするが、偶然、中学の恩師と会う。意味深な先生の言葉。いつもどんどん来るはずの電車がなぜか来ない。そして階段をのぼって出た外の世界は、昭和39年になっていた。

東京オリンピック前夜、信じられない世界に戸惑うシンジだったが、なぜか何度も過去に行ってしまう。戦争が終った直後の闇市、そこで必死に生きる父親。出征前の父親、戦場の父、何度も何度も父に出会うシンジだったが、自分が過去に行くときに、なぜか不倫相手のみち子も一緒に過去にさかのぼっていた。なぜか、なにか秘密があるのだろう・・・。

うーーーーん、何がまずいのか。本は読んでないので、本に難があるのかはよー分からんが、篠原監督にしちゃ、やけにヘタクソな映画だった。決して技巧派の映画を撮るタイプではないが、それにしてはお粗末なんでないかい。

いわゆるタイムスリップがお話の大事なキーなのだろうが、なんか雑すぎない?突然過去に行ったり、過去がこっちにはみ出していたり。死んだ兄貴を何とかしようと思うと、それはタイムパラドックスだ、などというくせに、・・・・・あれはないでしょう。・・・・はタイムパラドックス以外の何ものでもないのでは。

父の真の姿を理解出来なかったから、どっかの神様が本当の姿を見せるためになんかしてくれたのかもしれないが、それは根本的に間違っているのでは。親として伝えるべきこと、教えるべきこと、理解してもらうべきことを親はちゃんと伝えるべきである。もし、親の生き方を子供が理解できなかったら、それはやはり親の責任であり、それまでの生き方で教えるべきだ。

分からなかったから、過去に行って親の生き方を見る、というのは反則だ。カンニングみたいなもんではないか。これが許されているのはドラえもんだけだ。その辺の引っかかりが最初から抜けず、噂の・・・・・でさらにもやもやは深まった。ありゃ、どう考えても変。

妙に昭和30年代がクローズアップされ、あの辺を知る人の里心をくすぐっているが、そろそろあざとさの方が鼻につくようになってきた。まあ、いまだ東京行っても地下鉄によー乗れん私ですが、地下鉄が昭和初期から走ってた・・・といいうことを知ったのが収穫だった。

『地下鉄(メトロ)の乗って』
監督 篠原哲雄
出演 堤真一 岡本綾 田中泯 笹野高史 北条隆博 吉行和子 常盤貴子 大沢たかお


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
究極の愛? (kayamariyon)
2006-11-12 11:46:46
こんにちはーー
愛人のみち子さんの存在と、彼女のとった行動。
映画の中では唐突すぎて、究極の愛といわれても
母親のことを思うと許せませんでした。
でも、原作は評判がいいので、原作を読んでいます。なかなかすすみません。。。

TBさせていただきました。
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>kayamariyon様 (sakurai)
2006-11-13 08:12:10
何かね~って言う感じでしたね。
結局は浮気、なのに至高の愛みたいな描き方はどっか間違っていますよね。で、普通の顔して帰ってくる亭主。
普通の妻としては納得いかないっす。

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タイムなんちゃら (miyu)
2008-10-24 20:11:33
ものとしては確かにお粗末でしたね~。
ラストはやっぱり。うん。
女性は間違いなく厭な印象を残しますよね~(;・∀・)
あたしは然程ヒドイとまではこの作品を思えなかったですけど、
それでもやっぱりあのラストはヒドイ!と思いました。
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>miyuさま (sakurai)
2008-10-25 09:44:34
篠原監督にしちゃ、ずいぶん雑に作ったなあと感じました。
ワースト5までには入ってませんでしたが、6番目くらいかも。
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