5時
徹夜明け
起きてたいだけ起きて練習したいだけ練習して
疲労回復には寝たいだけ眠る
若い頃からそう思っているが
1日が24時間サイクルでは短過ぎる
アルバム制作が終わるとその日から
この先の沢山のライブの仕込を始めた
レコーディングモードとライブモードは
僕にとっては使う脳が違う
長いレコーディング期間を終えたばかりで
この先の怒濤のライブを迎えるには
まだ30%くらいしか心身が整っていない
これから徐々に心身を仕上げて行くのだ
練習が苦しい時
K1の武尊の動画を観ると
彼にとっては練習が苦し過ぎるから
試合が愉しくてたまらないんだそうだ
相手選手に殴られる毎にドーパミンがバンバン出て
嬉しそうな笑顔になって行く
奏者として
こういうアスリートを見習いたいと思う
で
いつものように早朝のベランダに出ると
湿った土の良い匂い
やはりムカゴから目が離せない
1日でずいぶん大きくなってる気がする
これだけの蔓をどんどん伸ばすためには芋根を発達させる
ってことなんだろう
烏瓜もそう
今年は芋根を育てるために光合成をしていると言って良い
根がしっかりするまではダラダラ弱々しく伸びてるが
根が整うと物凄い生命力の姿を見せる
何の職業でも
「しっかり根を張るべし」との教訓があるが
僕は奏者として
「しっかり根を張る」のではなく
「しっかり芋根を育てるべし」
と己に言い含めたい
全く何もかもが師だ
生きてる限り切りがなく次々に師が登場するので
休む暇もない
ジブリ製作で力み過ぎて関節を痛めてしまったまま
騙し騙しディズニーを製作し
完治せぬ状態をシネマを製作した
その全ての過程で力みを無くす方向に根気強く調整して来た
弾弦の角度も変え
爪の長さや形も変え
それらの行程で僕のフォームはだいぶ変わって音色も変わった
その新しいフォーマットを使って
この先のライブで爪痕を残さねばならないので
吉と出るか凶と出るか全く未知の領域なのだ
不安は過るが
駄目なら支持されなくなるだけのことだと
腹を括れば思い切りチャレンジ出来る
。。。。。。
14時
起床
昼夜全く逆転してしまっているが…
自分の目線を低くした時に見える風景が好きだ
贅沢な高層ビルの展望から見下ろす風景より
低い目線から見上げる空の方が無限に大きいから
いつも思うが
結局人生も対人関係も同じだ
自分を大きく見せようとする毎に
見える世界は狭くなり息苦しさが増すばかり
大きく見せたいのはきっと生存本能と繋がっているからだろうが
その本能の使い方は浅い使い方だ
健やかに生き残ってゆくには
心地良く他者と共有してゆくこと、と思う
ただし共有に関して独善は禁物
反って悪化する
柔らかさのある共有と孤高を共存させ
全と個の入り交じる波間を
サーフィンの名人のようにバランス良く乗りこなすのだ
と
頑張っている僕
支柱のてっぺんまで上り詰めた
オカワカメの細い子蔓
脱皮
身軽になった本人
脱皮はしない男爵
粘り強く耐え生きている
仕事部屋の窓ガラスと網戸の間に蜂が迷い込んでた
網戸を開けて逃がしたのです
。。。。
18時半
夕方の風景
明日咲く
ト音記号がありまして
電線の五線に密集系和音
夕方の幻想曲
指揮者