Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

5/14

2018-05-14 | ギターの栄養


12時間近く爆睡して目覚めると極上の良い天気





昨日は捗らない中
次曲の運指の確認練習を終日行ったが
録音にまでは入れなかった

やはり疲れが溜まっていたのだ










映画音楽のアルバム制作は
(僕の場合は、だろうけど)
カバーする曲々の映画本編に触れながら
心を動かされる「何か」を掴んでからでないと
実際のアレンジが始められない
感動を道標にしない音を紡ぐ術を知らない人間なのだ


そしてアレンジの期間には
琴線を震わせながら音運びを考えて行き

次に実際の指運びになると
今度はまた現実的な難しさとの向き合いになる

流暢には全く弾けない状態から始り
数日間、運指の細かい流れの修正練習になる

弾けないものを弾けるように修正して行く作業なので
この期間にはかなり筋肉と腱と関節に負荷がかかる

この状態から十分なエネルギーチャージをしてからでないと
録音は開始出来ない

何故なら曲を仕上げる最後まで継続するエネルギーが
不足した状態でrecを始めると
途中で行き倒れになり
掴まえていた感動が一旦リセットされてしまうからだ

リセットされてからもう一度作業を再開した時には
一体自分が何に感動していたのかを見失った迷子
になってしまっている
そこから立て直すのにはまた
かなりのエネルギーロスが生まれてしまう

昨夜12時間爆睡したのは
録音開始の手前のエネルギーチャージだったのだ

因にここから録音が始まり
紆余曲折しながら出来上がった時には
肉体的にガス欠になりながら全神経は覚醒しきっている

この神経を鎮めながら体力の回復をさせるのに
また時間がかかる











歳を取ってきて
若い頃よりいろんな大切なことが観えるようになり
より良い音を残そうとする程
製作に時間がかかるようになってゆく


かつてはそういったペースになってゆく自分が
世の中の流れに取り残されるような感覚を抱いて
不安になった時期もあるが
今はもうそれも無い

関わる全ての場に於いて
自分がどれだけ魂をしっかり震わせられたか
ということだけが生きる誇りを一つずつ増やしてくれる















昔から守りの堅い性格の自分は
スケジュールは極力無理をしないように組もうとして来たが
今年は自分としては相当無理なペースになってしまっている

アルバム製作の1曲1曲の録音に時間がかかるように
参加する一つ一つのプロジェクトでの演奏が
自分の琴線に届くまでには
給油と暖機運転とアクセル全開とその後の冷却と次への給油
という時間とエネルギーがかかる

それを考えると今年の僕のスケジュールは
本当に全て乗り切れるのかかなりの不安が過るが
同時に何故か心の何処かで必ず出来るとも感じてしまっている

その、謂れ無き自信のような感覚は
自然の営みに接して心地良さを感じている時に生まれるようだ

焦りに囚われ、自然との同調を疎かにすると
一気にこの自信も消えてしまう

だから
スケジュール的には相当追い込まれているはずなのだが
のんびり植物の写真など撮って楽しんでいるのである






























溺れていた蟻


救出





































。。。。。。。。。。。。









17時半


















。。。。。。。









21時半


完成













そして僕は抜け殻と化したのであった




































コメント
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