Rosa Guitarra

ギタリスト榊原長紀のブログです

リハの日

2016-05-06 | ギターの栄養



人生は腹を立てた時間の分だけ損をする

運転しながら思った


これは真理だ書き留めておこう
と頭の中で文章を構築し始めると
もう一つ奥の真理が見え隠れし始めたので
この真理はあっという間に煌めきが霞んでしまった

書き残すほどの事でもなかったか…
と更なる真理の接ぎ穂を探しながら瞑想の波間を漂いながら
リハーサルに向かうのである



そのうち瞑想の航海は
辿り着く岸が決して無いことを悟ると同時に
少し開けてあった窓の外から入って来る排気ガスの臭いと
湿った空気が「今」という瞬間を僕に気付かせた


このままエアコンを着けずに走ろう
と考える


文明の利器に頼るほど「今」を感じられ辛くなるのかもしれない

いっそ今年の夏はエアコン無しで過ごしてみようかと考える




そのうちまた一つ 発見する

運転などでギターを持たない時間は
イマジネーションの世界に入って行きづらいから
心がすぐ渇く

なんかかんかときっかけを見つけては
「あっちの世界」へ潜り込もうとする



瞑想はもう少し先へ進む


思考の中で見つけた浅はかな真理より
真理を見つける時空の中に生きる行為こそが
瞑想航海の辿り着く岸辺であるのだな

この世で肉体を生かしながら
もう一つの別次元で精神を生きる

これこそきっとこの世の桃源郷なのだ

そこまで考えて心は妙に納得したようだった



こういう気付き(もしくは思い込みとも言うが)は
心を安定させてくれる



人には
何も背負わずただ風に吹かれる時間がある方がいい

それがなかなか得られないなら
忙しい日々の中で僕のギターを聴けばいい
(とか、、珍しく偉そうなことを書いているが…)

僕のギターの全ては
心情風景の中に吹く風の模写だからだ



そしてそれを毎日 一番聴いてるのは
気付けば自分自身であった


イマジネーションの世界で見たものを模写しては自分に聴かせる

太陽エネルギーか引力だけで永遠に動き続ける永久機関のような生物なのだ
自分は


これなら虚勢を張って他人からエネルギーを奪う必要もない

競争も戦いも必要ない
平和な生物


これで自らが蝕まれず健やかなる精神で
好きなギターをまだまだ年を重ねながら弾いて行けそうである




平和な生物は今日はこれのRHである





平和な生物は
こうして今日という日を
自分なりにとても無邪気に過ごしたのだった



そしてまた少し
喜びの貯金を増やしたのだった












コメント
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