貧乏揺すりの刺激に麻痺して、今の今まで聞こえてなかった沈黙の音
この音が耳から入ってくる途端、視界が朧になる
「日常じゃ危ないからな
だから貧乏揺すりで防止してるのさ」
首のヘルニアが小刻みな振動を鎖骨のあたりに送ってくる
「罰が当たったんだよ、詳しくは言わないけどさ」
「べつに聞きたくないし...」と空が答える
小刻みな振動は鎖骨を経過して手の親指まで、微量な電流を送り続ける
「この感覚は、なかなか慣れることはないよ」
「ていうか、あんたはちょっとの異常でも、敏感に騒ぐじゃないか?」
「そうかもしれない...」
「まさにそう、なんだよ」
テーブルの上に置いてあったチラシ
新茶畑の緑色の中に逃げ込む
芋虫になって、この一面緑の世界で食べて寝て一生暮らしたい
いや、それが出来なくっていいから
一生それが出来るって、1秒でいいから思いたい
「また妄想かい?」
「悪いか、、ほっといてくれ」
両親はどうしているだろうか...
弟は...
コメットの長い尾が、水草の緑をかすめてゆく時くらい美しい風景はこの世にない
手塩にかけたそれを猫が食う
人間の傍らで上手に共存しながら悪魔のように傷つける
背中をよく見れば、きっと羽がはえているんだろう
この音が耳から入ってくる途端、視界が朧になる
「日常じゃ危ないからな
だから貧乏揺すりで防止してるのさ」
首のヘルニアが小刻みな振動を鎖骨のあたりに送ってくる
「罰が当たったんだよ、詳しくは言わないけどさ」
「べつに聞きたくないし...」と空が答える
小刻みな振動は鎖骨を経過して手の親指まで、微量な電流を送り続ける
「この感覚は、なかなか慣れることはないよ」
「ていうか、あんたはちょっとの異常でも、敏感に騒ぐじゃないか?」
「そうかもしれない...」
「まさにそう、なんだよ」
テーブルの上に置いてあったチラシ
新茶畑の緑色の中に逃げ込む
芋虫になって、この一面緑の世界で食べて寝て一生暮らしたい
いや、それが出来なくっていいから
一生それが出来るって、1秒でいいから思いたい
「また妄想かい?」
「悪いか、、ほっといてくれ」
両親はどうしているだろうか...
弟は...
コメットの長い尾が、水草の緑をかすめてゆく時くらい美しい風景はこの世にない
手塩にかけたそれを猫が食う
人間の傍らで上手に共存しながら悪魔のように傷つける
背中をよく見れば、きっと羽がはえているんだろう