2013/11/20
Duo LIBRA/1112ツアー初日
珍しく夜中に出発です
am3:40
3人合流
そして和泉邸を出発
首都高から中央道に乗る
車中で軽く飲みながら和泉さんとUFOや宇宙人なんかの神秘話から
話題は世の中で起きてることに移行
そんなこと話しているうち
あっという間に5時
車は甲府盆地を突っ切ってゆく
遠くの灯りが小さくゆらゆら瞬いているのが哀しげに見える
人間ていうのは
一人一人は結構良い奴なのに
大勢集まると急に愚かな生き物になる…
何故だろう
人から聞いた話だが
ある生物学者が言ってたそうだ
人間が持っているのは種の保存本能ではなく個の保存本能なのだと
中村Pは黙ったまま運転している
時々、眠気覚ましにクラッカーのようなものを食べている
黒い夜空と
それよりもっと黒い山影の境目辺りに
月灯りに照された雲が横たわり
やはり相変わらず街の灯が瞬いている
さっきの雲のかかった山が見えた辺りで甲府盆地を抜けたようだ
街灯の無い真っ暗な中央道を100キロで静かに走ってゆく
演奏というのはどんな人の心の奥に直接届き
浄化する力があることを
何度も何度も体験して来た
が
理不尽な世の中の動きに対し今何の手立ても無い
理不尽なことがまかり通れば
大なり小なり必ず誰かが傷付くだろう
その時にそれを癒す力ならあるが…
世の中の音楽家は皆
音楽の無力さを今
嘆いているのではないだろうか
嘆くほどに気付いているなら
まだ未来に希望は見えるが
深夜の思考回路だ…
...
。。。
6時手前に諏訪湖SAで休憩
この時間にラーメンはヤバイよなぁ
と重々知りつつ
海老塩ラーメン
無力を嘆いても腹は減る
人影もまばらなフードコートから外に出ると
もう明けかけていた
6時20分
再び出発
すっかり明けて気付いたけど
そういえば紅葉の季節だったんだ
そして
朝焼け
目的地まで45キロ
6時50分
駒ヶ根
宿の予約に少し時間があるので
20キロ手前で高速を降りて
リンゴ園がそこここに点在している下道を走る
リンゴって一本の樹にあんなに沢山生るんだ…
市街地に入り間もなく到着
きっぷの良い女将さんが
「ようござんす」と格安にしてくれた【ホテル・なかや】
昭和の雰囲気満載
チェックインする時の対応はビックリするくらい親切でした
相部屋で修学旅行っぽい
宏隆くん
意味なく反省の図…
中村Pは
なかやには泊まらず健康ランドへ行く模様
最近毎日ジョギングしていた中村Pは
最近ふくらはぎ肉離れを起こしたそうで
サウナで温めると調子が良いらしい
和泉さんも僕もすぐには眠れず
沢山いろんな話を交わした
Duo組んでからこういうの初めてだし
やはり話すのは良い
その時解決が見付からなくても
話すことで発散したり
そこから糸口を見付けたりも出来る
10時近くまで話して4時間ほど眠って
14時に起きて大浴場へ
中浴場くらいなんだけど大浴場
脱衣場の扇風機もレトロ感を醸し出してる
ホテルの向かいは千劇という映画館
看板とか門構えが東京では絶対見ない風情で興味深い
16時出発
間もなく会場到着
初canvasさん
マスターにご挨拶してから
早速セッティングしてポロンと弾いてみると
まだPA通してない状態(アコギ用アンプだけ)で店内は既に良い響き
後ろがブロックだからかな…
ちょうど良い感じに反射して広がってくれてる
今日はアップライトなんだけど
ギターとピアノのバランスは良い感じ

(後ろの壁には沢山のサインが)

(こんなサインも)
譜面用意してあった難易度の高い新曲をリハして
まずまず上手くいったので本番でやることに
11月の間にしか出来ない曲…
って訳でもないけど
11月の間にやるのがピッタリの和泉さん曲です
6年前に韓国行った時、初めてやったんだけど
リハでユニゾったら
「そこをユニゾンしてくれたギタリストは、あなたが初めてですよ」
と褒められてので
レパに復活した今回もユニゾろうかと
(褒められるとすぐやる気を出す単純な53歳)
その他も数曲
構成など少し手を入れたりしながら
あとは本番のお楽しみ
今朝から相部屋でいろいろ話したし
風呂も一緒に入ったし
裸の付き合いってやつですか
そういうのが影響するのかしないのかわかりませんが
今日の二人のコンビネーションはなかなか良いようです
会場のピアノがアップライトの時だけなんですが
ピアノの位置の具合で和泉さんの手元が少し見えるんです
それを目視しながら合奏すると
呼吸がグッと合ってくるので今日は更に楽しみ
只今開場20分前
開演40分前
あとは本番までしっかりウォーミングアップするだけです
。。。
本番始まったら和泉さんの手元見てる余裕は無かったなぁ
リハで見れてたのになぁ
まぁ本番は幾つかミスもありましたが
全体としては良い(愉しげな)ステージが出来た気がしてます
今日はcanvasのマスターにリブラのサウンドを
良いと評価していただけました
canvasさんは創業20年のお店だそうで
沢山の出演者さんたちの音を聴いてこられたであろうマスターの耳に
認めてもらえることは嬉しいことです
つい先日
金沢のもっきりやさんのマスターも
似たようなこと言っていただいた
奏者というの人種(特に僕みたいな性格)は
己のスキルを上げて行くために
自分のプレイにダメ出しばかりしているので
客観性を持った人から認めてもらうとやけに嬉しい
自分の主観では
20年30年前から同じ音色を出してるつもりなのだが…
こうやって周からの評価が変化してくるのは
自分では気付かない成長があるんだろうし
世間に認識してもらえるまでには
繰り返し繰り返し沢山奏で続けなければならないんだろうなぁ
布教活動、というか...
終演後はマスター初めスタッフさんたちと
店で打ち上げを用意していただいた
マスターは実はクラシックギタリストさんでした
この次来たら
タルレガ奏法のコツを教えてもらおう…
僕の音色は最近
聴く人からほぼ九分九厘 「綺麗な音」
と言ってもらえるようになってきた
リブラのバランス感や僕個人の音色など
個性と呼べる確固としたものが出来上がってきてるみたいで嬉しい
この先の励みになります
明日も明後日も
また今日の続き(リブラを進化させるチャレンジ)が出来るんだから
幸せなことです
たっぷり飲んで食べて話して笑って
打ち上げ終了
足を運んでくださったお客様
そしてcanvasさん
心よりありがとうございました
今夜のうちに大阪へ270キロ移動です
。。。
午前2時
高速 一宮付近にラブホ群が現る
その中に「離雑踏」という看板があった
裏側には「Resort」
要するに「リゾート」
オーメンズ オブ ラブが収録されているT-スクエアのアルバムのタイトルと同じ
で
後部席から和泉さんの声
「この辺通る度に前から気になってたんですよ
ラブホ、リゾート
雑踏を離れる
という当て字もなかなか洒落てるでしょ?
一回泊まってみたいものです
いっそDuo LIBRAの定宿にしますか(笑)」
3時半
高速が20キロ事故渋滞ということで
大山崎というところで高速を降りた
3時50分
夜空に聳え立つ黄色い看板「横綱ラーメン」の誘惑
をスルーして
そして4時
無事到着
滑り出しとしては良い初日だったように思います^^