坂井えつ子の市議会ホーコク

2015年補選で初当選。2021年本選で三選致しました。市議会ホーコクや日々のことを発信しています。

手話通訳は誰のためのもの?~手話を使わない手話通訳

2018-03-17 | 日々のこと

 イベントが重なります。身体がひとつでは足りなくて、どこに行くか悩みどころですが、西東京市へ出かけました。

 

 というのは、「条例のある街」という書籍を読み、野沢さんのお話を聞いてみたいと思ったからなのです。

 

 市主催で、野沢さんの講演会!すんばらしい。

 

 様々、刺激を受けました。自分のコトバではうまく伝えられませんので、野沢さんには是非小金井にも来ていただきたいと思った次第です。

 ひとつだけエピソードを紹介します。

 とある会議にて、聴覚障がいのある方が、自身の努力によって手話通訳を手配し参加していたとのこと。その場で「自分のためだけの通訳ではないのに、自分だけこのように努力せねばならいのはおかしい」旨、訴えられたそうです。

 皆さん、この方の訴えわかりますか。

 野沢さんは、その後、聴覚障がいのある方が主催するイベントにパネリストとして登壇されたそうです。野沢さん以外は皆さん、手話ができるので、どんどん会話が進んでいきます。
 自分は会話についていけずに不安を感じた、と。これから登壇するのに大丈夫なのか…と。事前打ち合わせの途中で、「自分は手話が使えない」旨を伝えて「あ。そうでしたね。すみません…。」と理解してもらえた、という話。

 そのイベントで、手話通訳の方は、主として「手話を音声に通訳」します。野沢さんは、音声に通訳してもらうことで理解できるわけです。

 手話通訳も、「音声を手話」に通訳するのか「手話を音声」に通訳するのか、場面によって変わります。

 私はこの話を聞いて、以前聴覚障がいのある方の集まりに参加した時のことを思い出しました。そこでの第一言語は手話です。参加者が多様なため、手話と音声を同時に使いながら通訳されていました。


 マジョリティの側にいると、見えないことが世の中にはたくさんある、ということ。

 条例を制定しただけでは社会は変わらないけれど、法は「差別の禁止」と、「合理的配慮の提供」を定めている。どのような合理的配慮が必要なのか、人々が理解していくことで、誰にでもやさしい社会が実現するというお話に、一筋の光をみました。

 千葉県での条例制定にも関わった野沢さん。制定に向けた議論はとことんやると良いと仰っていました。

 この日は、同時刻に立川市で「障がい者差別解消条例」のお披露目イベントがありました。あたらしく条例がうまれる訳ですし、人権に関わる、すべての市民(とりわけ”健常者”のため)の条例なのですから、小金井市でもやっていただきたいところですが、新年度予算に、周知に関する経費は計上されていないという。(いや。本当によろしく頼みますよ、小金井市)

 

 


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