欅並木をのぼった左手にあるお店

ちいさいけど心ほっこり、French!テイストなお店♪

涙を拭いて、もう一度

2011-08-05 | poem
涙を拭いて、わたしはもう一度聞いてみるのです。
"わたしにも確かに明るい未来が待っているのでしょうか?"と。
すると前の人がやさしいまなざしをこちらにむけて、こう言ってくれました。
"それはあなた次第ですよ。あなたがしあわせを望むなら、それは確かにあなたのもとへやってきます"
わたしは胸に手をあてて、
"しあわせにはなりたいです。でも、しあわせのカタチをいまだに見い出せないわたしがいるのです・・。"
"生きている指針を見失っているだけですよ。
ゆっくりとこれから思い出していけばいいのです。そんな時間はこれからいくらでも作れますから。"
手前にある美しい色のお酒をわたしはすこし口にして。
"見失ったものを、これから探していけるかしら? "
"見失い見つけ出すのがあなたの人生なのですよ"
"どうしていけばいいのでしょう?"
"気持ちをゆったりもつことです。全身の力を抜いて、まるでなにか大きなものに自分を委ねるように・・。
そして、わたしというものを心に問いかけてみるのです。答えを急いではいけせん。
なにもない静かな泉に、すっとなにかがあらわれるのをじっと待っていましょう。"
"そんな安心感をわたしは持てるでしょうか?"
"以前はだれでもあった気持ちです。幼い頃、時間にとらわれず躍動していた心・・。"
わたしは目をつぶり、静かになにかに心を委ねてみようと思いました。
"でも、気が散ってできないかもしれない・・。"
"この場所では難しいかもしれません。もっと心の落ち着く場所で。
月夜に静かな場所で、安心していられる場所で。もう一度心を澄ましてみるといいかもしれませんね"
"希望がそこに見えてくるかしら?"
"これからのことも、わたしという存在も。生きる充実もすべてそこで理解できる時がやってきますよ。すんなりとつながるような感覚が・・。
しあわせとは夢のようなとりとめないものではなくて、今からのあなたのヒカリの道筋なのですから。"
"わたしにも見いだしていけるでしょうか?"
前にいる人はもう一度やさしいまなざしをわたしにむけて。
"誰もがそうなんですよ。ただ日常が早すぎて、見失いかけているだけなのですから。
こうしてみんな自らのヒカリを見いだしていくのです。
そのために今の心の希求がやってきているのですからね"