国民の過半数が反対した安倍元首相の国葬について、自民党の三重県議が“SNS上の反対意見の大半は中国発”とツイートし、大炎上している。さらに、県議がトンデモ見解の「ネタ元」として高市早苗経済安保担当相の名前を挙げたものだから、SNS上の“炎”が高市氏に飛び火。「デマのネタ元では」と、高市氏に疑いの目が向けられているのだ。
〈国葬反対のSNS発信の8割が隣の大陸からだったという分析が出ているという〉
今月2日、ツイッターにこう投稿したのは、小林貴虎・三重県議だ。さすがにSNSでは〈ソースは?〉〈どうやって分析されたものなのか〉といった疑問と批判の声が続出。すると小林県議は4日〈高市早苗先生が、政府の調査結果としてお伝えいただいた内容〉とツイッターで白状したのだ。高市発言は、2日に名古屋市内で行われた「日本会議」の講演会で飛び出したという。
小林県議が明言した〈政府の調査〉については否定したものの、講演会で発言したのか否か、答えようとしない。煮え切らない高市氏の態度に、SNSでは〈発言の有無には明確に回答すべし〉〈閣僚がこんなデマを飛ばしたのなら大問題〉とブーイングが飛んでいる。
そこで日刊ゲンダイが5日、高市事務所に改めて発言の有無について質問すると、担当者が「他のメディアからも質問を受けているのですが、ちょっと本人が本会議に出てまして……」と言ったきり、正式に回答することはなかった。
「高市さんは閣僚ですから、今後、国会で野党に追及されるのは必至です。発言を『した』『していない』の二者択一だから、野党も攻めやすい。高市さんが曖昧にしか答えない様子が連日報じられれば、内閣支持率に悪影響するのは間違いないでしょう」(永田町関係者)
仰天なのは、甘利明前幹事長も同じような主張を展開していることだ。4日付のブログで、国葬反対デモについて〈安倍元総理を貶める行為〉と批判した上で〈先日、サイバーセキュリティの関係者から『案件によってはツイッターの発信及び拡散情報の35%は緊張関係にある国からの工作と思われる』との報告がありました〉と書いているのだ。
「反対意見の大半は海外発」とは……。自民党議員は世論と向き合う気がないのか。
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