微妙に雨雲が逸れている札幌から、ren.です。
いっそ降ってくれー。
蒸し暑すぎだー。
● 「ダブルクロス3rd・リプレイ・ナイツ3 ナイトアゲンストナイト」矢野俊策/F.E.A.R. /富士見ドラゴンブック
「デイズ」のゲストを挟んで3巻目。
その所為か、明るいセッション風景も書かれていて、苦悩だらけの瑠璃(というか若林さん)の姿が痛々しく描かれていた2巻までとは打って変わって、雰囲気が柔らかくなった印象。
まあ、冒頭に「青春」ネタを持ってこざる得ないし、某所の言葉を借りれば、「直ちゃんが楽しそうで何よりです」。
しかし、たとえ明るい風景が書かれていても「ナイツ」は「ナイツ」。
今回も若林さんは1セッションで3回泣き、加納さんも巻き込み、GMの矢野さんまで涙ぐむという、なんだかうらやましいんだか、大惨事なんだか、よくわかんないセッションに(w
SWリプレイの昔から、プレイヤーが泣く(泣かされる)風景は何度も読んできましたが、こんなの初めてだ。
今回のテーマは「ナイトvsナイト」。
ついに、新旧ナイトフォールが真剣勝負。
もちろんそこに賭けられる遺産は、聖杯=瑠璃。
燃える、そして泣けるシチュエーション満載で、そりゃみんな泣くのも尤もという感じ。
ともあれ、今まで心のよりどころだった旧ナイトフォールと、心の棘だった聖杯への感情も一段落し、瑠璃もようやく一人前になったといったところでしょうか。
そして、その瑠璃を支えるという決心が、メンバーの結束の要になったようです。
……となると、次はこの"要"を叩きにくるんだろうなぁ(w
それにつけても、やはり今回の見所は、自らを取り戻した旧ナイトフォールが、瑠璃に"封印"を告げるシーンでしょうね。
GMが用意した罠シチュエーションに対し、「デイズ」での行動も伏線にして"瑠璃"というキャラクターをアドリブで演じあげる若林さん、かっこいい(w
多分、私が読んできたTRPGリプレイのリプレイヤーの中でも、ベストプレイヤーは彼女ですね。
そしてまた、落ち込む瑠璃=泣いている若林さんに声を掛ける3人も、それぞれ絵になります。
魔神の立場で"人間"を説くラハブ=天さん、自らの正体と目的を明かし"夢"と"弱さ"を教えるハウント=稲葉さん、そして友人として"目的"を与える志津香=加納さん。
それぞれの立場で、旧ナイトフォールに腹を立てる姿が、また愛おしいですな(w
言葉通り"一心同体"となったナイトフォールの前に現れるのは、やはりスナッチャー。
なにやら気になる伏線を残しつつ、今までの嘲るような態度から一転、怒りと焦りに駆られているようですが、さて、どう次回はなるのやら。