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“みちのくの仏像展” 東京国立博物館(2015.3.12)

2015-03-12 21:38:22 | Weblog
「聖観音菩薩立像(ショウカンノンボサツリュウゾウ)」(重文)平安時代11世紀、岩手・天台寺:一木造。1本の桂の木を彫ったもの。鉈彫り。ノミ跡が美しい。樹木に霊性を見る。


「薬師如来坐像」(重文)平安時代9世紀、宮城・双林寺:1本の欅から彫り出された像。孝謙天皇が病気となった時、原因が杉の大木の精霊が原因とわかり、この木を切り倒すと病気が治った。かくて、ここに寺を建てた。その寺の本尊。


「薬師如来坐像および両脇侍像」(国宝)平安時代9世紀、福島・勝常寺:両脇侍は日光菩薩・月光菩薩。3躯とも一木造。荘厳。徳一(トクイツ)上人(最澄・空海と交流)が都から仏師を招いて作らせたとも言われる。都の仏像と比較し遜色ない。


「十一面観音菩薩立像」(重文)鎌倉時代14世紀、宮城・給分浜観音堂:牡鹿(オジカ)半島・給分浜の高台に祀られる。高さ2.9mと大きい。下から見上げるためか、顔・上半身が大きく作られている。巨大なカヤの一木造。


「釈迦如来立像」円空作、江戸時代17世紀、青森・常楽寺:円空の初期の作品。2万点ある後期円空仏のような荒々しいノミ跡はない。表面が滑らか。ただ顔は微笑して、円空仏に共通。

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