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“チューリヒ美術館展 ―印象派からシュルレアリスムまで” 国立新美術館(2014.11.03)

2014-11-04 16:40:08 | Weblog
セガンティーニ(1858-99)「淫蕩な女たちへの懲罰」(1896/97):セガンティーニに特徴的な樹。吹雪。苦しむ淫蕩な女たち。晩年の象徴主義的作品。


クロード・モネ(1840-1926)「睡蓮の池、夕暮れ」(1916/22):晩年の大作。幅6m。モネが敷地内に造った「睡蓮の池」。夕方の日差しを受けた水面の赤、黄、紫などが抽象画ふうに幻想的。


フィンセント・ファン・ゴッホ(1853-1890)「サント=マリーの白い小屋」(1888):青い空と対比的な小屋の白さがまぶしい。光の鮮やかさが印象的。地中海に憧れを抱いたゴッホの感動そのもの!2年後に彼は死ぬ。


ポール・セザンヌ(1839-1906)「サント=ヴィクトワール山」(1902/06):セザンヌ最晩年の作品。ものの形の本質を彼は探究した。


アンリ・ルソー(1844-1910)「X氏の肖像(ピエール・ロティ)」(1906):この作品の数年後、税官吏ルソーは死ぬ。詩人アポリネールが心のこもった追悼文を書く。


フェリックス・ヴァロットン(1865-1925)「訪問」(1899):どこか謎めく。密会だが、エロティックでない。象徴的にドアが開いている。


エドヴァルド・ムンク(1863-1944)「冬の夜」(1900):心が暗いのかもしれない。「叫び」(1893)、「マドンナ」 (1893/94) 、「思春期」 (1894)、「別離」(1896)など代表作はすでに描かれている。彼は数多くの浮名を流した。


エルンスト・ルートヴィッヒ・キルヒナー(1880-1938)「小川の流れる森の風景」(1925/26):ナチスにより「退廃芸術」とされたことにショックを受けピストル自殺。デフォルメと原色の魅力的な対置。


アウグスト・ジャコメッティ(1877-1947)「色彩のファンタジー」(1914):抽象画。素晴らしい。様々の色が輝く。アウグスト・ジャコメッティは、彫刻家アルベルト・ジャコメッティの父のいとこ。


マルク・シャガール(1887-1985)「パリの上で」(1968):生涯、妻ベラへの愛や結婚をテーマとした作品を多く製作。これは81歳の作品。妻ベラと故郷のベラルーシがテーマ。


アルベルト・ジャコメッティ(1901-1966)「森」(1950):無駄がそぎ落とされた鋭さ。森のたたずまい。