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“特別展、飛騨の円空、千光寺とその周辺の足跡”東京国立博物館(2013.1.18)

2013-01-19 10:14:31 | Weblog
円空は美濃国に生まれた修験者。生涯12万体の仏像を造ると願を立てた。現在でも5000体以上が残る。近畿以東、北海道まで各地を行脚した。1695年没。「円空像」(大森旭亭筆、江戸時代、1805年、千光寺蔵)が残る。
          

さて会場に入ると、まず背が高い「護法神立像」(千光寺、江戸時代17世紀)2躯が立つ。神々しい。
  

「三十三観音立像」(千光寺、江戸時代17世紀)は、たくさんの観音像が並び、壮観。正確には31体。信者が家の病人の枕元などに持って帰り、戻されないものがある
       

「両面宿儺(リョウメンスクナ)坐像」(千光寺、江戸時代17世紀)。両面宿儺は『日本書紀』において、仁徳天皇の時代に飛騨にいた凶族・鬼神。計八本の手足に首のない二つの顔を持つ。朝廷によって討たれるが、在地伝承では英雄であり救世観音の化身とされる。円空の両面宿儺(リョウメンスクナ)坐像は丁寧な作品。
       

「金剛力士(仁王)立像、吽形(ウンギョウ)」(千光寺、江戸時代17世紀)が巨大。生きた立ち木に円空が上って彫った。木が枯れたので像だけ保存された。
  
「近世畸人伝」伴蒿蹊(バンコウケイ)著(江戸時代、1790年) に、この時、木に登り金剛力士像を彫る円空の絵がある。すごいお坊さん。
       

「千手観音菩薩立像」(清峰寺、江戸時代17世紀)は腕がたくさんある。背が高い。腕を1本ずつ別に造り、本体に取りつけた。一木彫りの他の作品と、趣が異なる。