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「竹内浩一の世界 ―生きとし生けるもの、その美と心―」展(郷さくら美術館)

2019-01-24 22:21:58 | Weblog
日本画家・竹内浩一(1941-)氏の個展。連作「鳥獣戯画」シリーズなど。動物たちが繊細な筆致で描かれる。戯画では動物の姿の人間たちが登場し、眼は可愛さと無縁だ。また周りの空気や微風、風音、気配など目に見えない雰囲気を感じさせる。
竹内氏は「開催に寄せて」で述べる。「絵の道に入ったのは、日本画への憧れでも、描く至福のためでもなく、自己の屈折した性分をなんとしたいためだった。」「一途な日本画の制作だったが、歪な性格は一向に治らず、描いてきた絵は九識の境地にはほど遠く、ペーソスに終始した切ない絵ばかりしか描けなかった。」
※「九識(クシキ)の境地」とは、万物を貫く本性である法性(ホッショウ)が現れた覚りの境地だ。