鍋島藩は江戸時代初頭、中国から輸入した陶磁器を江戸幕府に献上していた。しかし、17世紀後半、中国の内乱で陶磁器が入手困難となり、鍋島家はそれに代わる献上品として鍋島焼を創出する。それは伊万里焼の技術の粋を集めたもので、17世紀末、大川内山で本格製造が開始される(盛期鍋島)。
1 盛期以前の鍋島(17世紀後半):鍋島焼の創出期。
「色絵七宝菊文稜花皿」:初々しく、色が美しい。パイオニア的な溌剌さがある。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/16/9e/1162cf4036d05ad2341e61f47e001f20.jpg)
「色絵鳳凰文皿」:2羽の鳳凰。色遣いがみずみずしい。様式化以前の生気を感じさせる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/e0/620c12dd10fd3291cc5264b1d564c057.jpg)
2 盛期鍋島(17世紀末~18世紀初):鍋島焼が幕府への献上品として完成する。
「色絵石榴竹垣文皿」:石榴が多産と子孫繁栄を象徴する。吉祥文であり、めでたい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/18/e4/4a89fdad317a9b5da6b7491e82bdd934.jpg)
「色絵毘沙門亀甲文」:毘沙門天が身につける甲冑の亀甲文様に由来する。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/41/50/9cbe6e19ed34532819d7c659c544e1ae.jpg)
「色絵三瓢文皿」:瓢箪は種が多く子孫繁栄を象徴。地は青海波文が埋めつくす。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/6b/52/e891448e0625260cfb34b2b1f13ea7c3.jpg)
「色絵壽字宝尽文八角皿」:7寸皿中第一の名作とされる。中央に「壽」字、その回りに宝珠8個、縁回りを宝尽(タカラズクシ)文で取り巻き、賑々しい。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/29/4e/6e8557cb749eee31a41ab30b4db9c98f.jpg)
「色絵紅葉流水文皿」:龍田川と称する和歌(古今集:在原業平朝臣作)に着想を得た文様。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/13/3c/bbb6bd37fae051d1afc0eb7dd363ea53.png)
「色絵蒲公英文皿」:可愛い。花弁の色は黄色でないが、一目でタンポポとわかる。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/78/d3/2e9e4beb36e484cc7bc700706ae39f5a.png)
3 中期鍋島(18世紀前半):倹約と増税による財政再建を目指す享保の改革(将軍吉宗1716-45)以後、色絵は禁止、染付のみとなる。
「染付鉄線花文皿」:とてもいい。鉄線は上品でキリリとした花である。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/6d/8404a74d3652f158f4511ca8b6a44ae0.png)
4 後期鍋島:将軍家治が1777年「12通りのお好みの品」(梅、牡丹、萩、葡萄、金魚など)を注文して以降のもの。
伊万里焼は、1 初期伊万里(17世紀前期)、2 古九谷様式(17世紀中期)、3 柿右衛門様式(17世紀後半)、4 金襴手(17世紀末)と変化する。
「色絵弓破魔皿」:金襴手の伊万里焼で特に富裕層向けの最高級品。破魔弓矢・結び熨斗がデザインされ、おめでたい。男児の初正月に贈る。
1 盛期以前の鍋島(17世紀後半):鍋島焼の創出期。
「色絵七宝菊文稜花皿」:初々しく、色が美しい。パイオニア的な溌剌さがある。
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「色絵鳳凰文皿」:2羽の鳳凰。色遣いがみずみずしい。様式化以前の生気を感じさせる。
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2 盛期鍋島(17世紀末~18世紀初):鍋島焼が幕府への献上品として完成する。
「色絵石榴竹垣文皿」:石榴が多産と子孫繁栄を象徴する。吉祥文であり、めでたい。
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「色絵毘沙門亀甲文」:毘沙門天が身につける甲冑の亀甲文様に由来する。
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「色絵三瓢文皿」:瓢箪は種が多く子孫繁栄を象徴。地は青海波文が埋めつくす。
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「色絵壽字宝尽文八角皿」:7寸皿中第一の名作とされる。中央に「壽」字、その回りに宝珠8個、縁回りを宝尽(タカラズクシ)文で取り巻き、賑々しい。
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「色絵紅葉流水文皿」:龍田川と称する和歌(古今集:在原業平朝臣作)に着想を得た文様。
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「色絵蒲公英文皿」:可愛い。花弁の色は黄色でないが、一目でタンポポとわかる。
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3 中期鍋島(18世紀前半):倹約と増税による財政再建を目指す享保の改革(将軍吉宗1716-45)以後、色絵は禁止、染付のみとなる。
「染付鉄線花文皿」:とてもいい。鉄線は上品でキリリとした花である。
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4 後期鍋島:将軍家治が1777年「12通りのお好みの品」(梅、牡丹、萩、葡萄、金魚など)を注文して以降のもの。
伊万里焼は、1 初期伊万里(17世紀前期)、2 古九谷様式(17世紀中期)、3 柿右衛門様式(17世紀後半)、4 金襴手(17世紀末)と変化する。
「色絵弓破魔皿」:金襴手の伊万里焼で特に富裕層向けの最高級品。破魔弓矢・結び熨斗がデザインされ、おめでたい。男児の初正月に贈る。
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