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“鳥獣戯画 京都高山寺の至宝”展  東京国立博物館(2015.5.10)

2015-05-11 15:02:31 | Weblog
国宝「明恵上人像(樹上座禅像)」(鎌倉時代、13世紀):高山寺中興の祖、また華厳宗中興の祖と呼ばれる明恵上人(1173-1232)が松の木の枝が二股に分かれた所に座る。松の左側上方にリスがいる。なお華厳宗の本尊は毘盧舎那仏(ビルシャナブツ)。

 
国宝「仏眼仏母像」(平安~鎌倉時代、12~13世紀):明恵上人は、9歳で両親を失う。そのため釈迦を父、仏眼仏母(ブツゲンブツモ)を母として慕った。修行に行き詰った明恵上人がこの絵の前で右耳を切落とした。


重文「子犬」(鎌倉時代、13世紀):明恵上人は、19歳より亡くなる60歳まで、40年間、夢を「夢記」に書き記す。夢の中で両親の生まれ変わりの子犬に会う。その「子犬」の像を明恵上人はいつもそばに置き愛した。とてもかわいい。


 国宝「華厳宗祖師絵伝、義湘絵」4巻(鎌倉時代、13世紀):義湘(625-702)は新羅における華厳宗の祖。義湘が唐に留学して帰る時の船を竜が守る。義湘を思慕した女性、善妙が海に身を投げ、竜に変わった。善妙は華厳宗の守護神となる。


 国宝「鳥獣戯画」丁巻(鎌倉時代、13世紀):鳥獣戯画は甲乙丙丁の4巻からなる絵巻。制作年代は甲・乙は平安末期、丙・丁は鎌倉時代。鳥羽僧上の作ではなく複数の作者の別個の作品が集成されたもの。高山寺が所有。丁巻は人物戯画で、ここでは坊さんが拝む本尊がカエルかイモリのよう。

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