速記掲示板 その八百五

内務省の調査官は、日本橋の寄合による状況分析に耳を傾ける。
そして、寄合曰くの、“井戸”、“毒”との表現の正解、九割五分に達したが故に、成立する会話の深みに移っていく。
寄合の上層幹部はただ、濃密に蒸留されし寄合の索引言葉を、調査官に吐露し続けるが意味は一様だった。
“何故、そんな事をするのか、私らはこうして苦労して追い続けました。
幾日も、何十度もです。”
“私らが開設した対策部の末端の、女子が多く詰め、笑顔がてらの姿勢が見える野営では、牛の木像から切断された、牛の生首が朝に突如発見されました。
おばんら、牛みたいな鼻息勤務が、間抜けだぜ、との含意を同様に告白したのは、敵対的振る舞いを長く示し続けた朝鮮人の構成員でした。
交渉相手として認知してくれ、との要望ではなく、ただ衝動の発露で、女や弱者を見ると、それへ全身が従ってしまうらしいようです。
猫の死体を投げ込まれたのも、女子が多い野営ばかりでした。
バネ式のネズミ取り器に挟まれた足の指の絵、製作途中のかつらという、つまりは生首、縦一、横二米大の紙に描かれた芋虫の配色有りの絵が同時に無数枚、女子が泣き叫ぶ顔が描かれた紙もです。
疲労困憊の極みでした。
何を言いたいのか、分からんのですよ。
全ては、瓦礫をここらで凝視する朝鮮人の集団を咎めたのが始まりでした。”
この集団の要求は一貫としており、人間の目耳、頭部、異常発光の機を、日本橋は認めろ、だった。
そのような要求を、認め、まだ経営する国の一等商業地が意味するところとは、他国からの留学生、ソニーの新規工場の部課の長の見習い、次期当代候補、との乱雑な梯子の素材、提供事態だった。
調査官は本省に戻り、疲労に満ちた声量で会議へこう報告する。
“日本橋近隣では、朝鮮人が執拗に、井戸に毒を入れようとあがいている。”
会議は瞬時すら、驚愕しない。
既に、類似の報告に慣れ切っていた。
六本木、“見ず知らずの人材斡旋業らしき手首が夜半、酒樽に印章を墨で書き、卸元を主張してくる。”
麻布、“外国大使館員が通う居酒屋の職員用勝手口のひさしがいつぞやかの間に、糸で下にすだれる、非日本発なる組紐状を垂らす。”
恵比寿、“病院の緊急患者搬入口が、三角に居られた色紙が地に満ちており、失脚感の出元が知性のみならず、人生全力追及の姫。”
広尾、“高級料亭の食材の出元の健康を維持し続ける、は今、医療業界総動員の懸念ごと級疲弊。”
青山、“冠婚葬祭用の高級衣服店用達の生地は、動物の毛皮に非ずと、懸命裂帛書道中。”
代々木、“明治神宮の神職が、あろうことか、護摩を焚いている。”
三軒茶屋、“高級住宅街の旦那方は、木刀を隠し、食器による驚愕切創力を頼りたる自警団。”
永田町、“震災の対策本部と言わず、あらゆる組織の配下、何者かの頭部が病魔との、複文駆使思考への恐怖症例。”
霞ケ関、“日本にまつろわぬでありし朝廷への反徒の墳墓を、震災に乗じ、日本の公的官権が易く測量に晒し、内務省は悪霊に憑依されているらしい。”
虎ノ門、“外国からの特派員へ、窮屈表情の所以を言えぬ政府は大間抜け。”
品川、“ここと縁の無い顔付きが屋台を曳けるかどうか、斥候をしてくるらしく、ヤクザ者が昼夜を分かたず見回りに多く歩くようになっている。”
赤坂、“ヤクザ者による木刀の振り込み後と思われる頭部を抱える死体が料亭の庭の奥で、頻度高く発見。”
内務省の緊急対策本部に詰める面々は、“井戸”は人間が無垢に頼る水、“毒”は、自他の未来への無視脊髄、これは尾骶骨が幼児期より抱きし宿願の結果、と捉えるに至った。
しかし、そう捉えるとして、清潔、立派なる正解対策は一度として、誰も口上は出来ず続け。
誰かの責任を追及すると在る、ではなく極まりし困窮を頬張り続ける顔はまた、互いが放つ罵詈雑言を浴びるカカシ共だった。
この時だった。
廊下で状況を精査し合う内務省の高官に、東京各地を襲う脅威と犯人の情報を深く知る新聞記者が攻勢に出る。
どのような言葉を、殿のちょんまげへ、克明化する作業に、追われている姫なのでしょうかあなた達は。
井戸が、襲われているのですよ、東京各地の。
あなたも知っているでしょう。
私らも、状況を明かす情報文、毒だらけに、襲われているところです。
内務省は、公的発表へ、廊下での記者攻勢により、迫られた形だった。
そして、“朝鮮人が井戸へ毒を入れている”、との内務省の発表が、国家省庁へ下達されていく事となった。
起点は、新聞記者の攻勢だった。
日本橋の町内会はところで、その同じ意味、甚大重量なる、羊羹成分表記、漢語構成にて、既に日本橋、銀座方々へ広宣していた。
“手荒に処す程度をいちいち選ばず、振り込むこん棒と木刀のしなりは、西日本各地一等の高級和菓子の製法と、絹製の高級装身具の製法、それぞれ姫のお怒りそのものと思え。”
つまり、どうなっても知らん、だった。
また、知り役を務めいく頭部は、もはや無かった。
奇形状況への甚大疲労で、死んでいた。
東京隈なくが、新聞等を通じ、脅威へ触れ、永田町、乃木坂、麻布、銀座との楕円形内に突如、自警団が大量に形成される。
“震災に乗じ、東京の在り様を、ひいてはまだ、鍔迫り合いを地下で認め合うであろう、日本各地相互の相談場をもたらしいく務めを当然とする、頭脳や顔を、悩みや刺青で汚すなど、絶対に許さん。”
当時、東京の有識者はまだ、一人残らずが、幕末の血盟を謳いし御旗の血文字や、深き相克を抱え合う藩同士の、業を、深く知っていた。
こちらを、どうにか、御慰めすべくの、川面の屋形船は何と、日本各地が直参として東京へご上納なる、政経力。
表面上とは言え、ともかく、確かに東京へちょんまげをお向けのご拝礼。
東京との屋形船は、日本での図に乗り度が、下品であるが、傾いてはならぬ。
朝鮮人が、こたび、震災後に、何を突如求めて、船上で暴れるのか。
以上が、自警団の怒りだった。
そして、彼ら自警団が瞬時に思考を及ばせ、確かに無視を浴びせた事柄が在った。
“朝鮮人は、人間の理想を最大満足する理力が、案内封筒の文字として堂々と明示され続けた結果、東京に居るのであろうか、どうか。
その事を、手続き担当者以外の都民が、自在に口上する可能性を、いちいち、口論の菜膳表、戦闘力表に、表記しておらずであるとして、都民は、朝鮮人による突如増長の所以、当然性、自由裁量へ、怯えねばならぬであろうか、どうか。”
都民は、これらの事柄、問いに対し、容易に、真っ先に以下を挙げる人種、利便性への依拠人だった。
何故なら日常作務と、高度政経の間は、新聞のみならず、発刊書籍や共産主義者が、肉体の末端、指を以ってして、何でもを、容易徴発が可能と、断じ切り続けであった、つまりは日常作務と高度政経の間での、高機能民生用品の顕現に向けて仕え続ける日々に於いて中性、純機能なる、無印、幹部人を自負するのが都民だった。
以下とは、まず一つが、朝鮮併合の推移に際し、朝鮮現地には末端官吏としての日本人が、多数存在し続けていたが、この事実を傍証する術は、新聞に非ず、職場の知り合いや、取引先の社員を出元とする、大量の逸話。
新聞は、いちいち、その事実を、日本にとっての大吉祥として報道などはせず。
都民は、軍人を家系に持つ、民間人を出元とする逸話により、末端官吏の存在を知り続けた。
今、現地ではああいった手続きに追われている役人が多いそうですよ、ああそうですか、大変ですねえ。
これとの、脳と眼球の間の、極太い視神経が、突如、または漸進的に変質しゆく、ならば日本人は顔面の変形痛や唇での無痛領域の発生により、即座に、鋭敏感知す。
絶対に、知る。
徴兵する家系を、お国が、お気になさり出した、との異常事態などを。
何故、戊辰戦争の幕府軍に集いし藩出身を、御冷遇と致すか。
やおら、いや・・・やはり、か。
都民は、知っている。
末端官吏など、内地に帰っては酒の席で、全てを吐露する、とのいと小さきおちょこ。
全てを、ゲロる。
云わんでいい事までも、云ってしまう、舞台の黒子か斬られ役俳優か双方兼任が末端官吏。
都民は、耳にした試しは無し。
朝鮮へ、注ぐばかりであった金箔入り酒報道以外を。
銀行が金を、現地へ無担保融資しまくりである一方、軍国体制の日本にとって優良銘柄なる、現地発の将棋の駒、何事を。
重工業か軽工業、綿織めんおり、業方面で、何か、朗報を聞きたい。
しかし、無い。
現地にて、重工業の重役に、さっさと登板なるは、元科学者、元蘭学者、元朱子学者、朝鮮人云々。
現地にて運転中の綿織物工場、あっさりと実現なるは安価なる拡散試行版商品例、無数陳列にて、この棚への重役、元漁場組合の長、朝鮮人云々の視察の模様は以下云々。
これらが、全く聞こえず。
新聞や、末端官吏は伝えず。
決定的なのは、これ。
併合以前より存在しているであろう、現地の政治家が、併合以降の経済分野での大動態、大動乱の限りへ、一切、レス無し。
心情として、現地にとっての丁寧な把握を、価値としてお迎えしたいのだが、新聞や、末端官吏は伝えず。
陰謀や軍事力で、政治家をブチのめしての結果なのか。
経済動乱情報を、紙面へ大優先し続けての結果なのか。
いいや、経済に付随する心情を、内地は、遂には、いつか、どうにか、知りたい。
軍国日本による鵜飼いを、お嫌いになり、お隠れになっての結果か。
内地は新聞を通じ、知っている。
女子上流階級の民生機能品目を、日本は安価に、大融通する日々の実現へ、大出資の限りを尽くしてきた事を。
軍国日本による、朝鮮人人材への鵜飼いを、お嫌いになり、お隠れになっての結果なのだろうか。
違う。
記事の扱いはこうだった。
朝鮮の地方での今日の出来事です。
政治家がこんな仕事をしておられました。
経済動態について、どう思いますか。
あまりに激しい動きが続き、言語掌握殿、こちらそのものが、お隠れになりたいようです。
日本人は、軍事力でブチのめしてしまったか、軍国体制が気に入ったのみの政治家を、いつか登壇させる予定だったか、いずれかを知らずであるが、とにかく、ようやく、政治的心情を知っていったらしいが、その場は、いつかの新聞の末端の、地方の天気記事価値だった。
この出没の相は、ところで、軍事力でブチのめし済み、と鵜飼いの相、と反していた。
日本人の心情としては、もっと価値のある政治的心情情報を知りたいところだったが、記事は地方の小雨感慨を告白するのみ。
日本側には、大出資の限りに付随発生したる渇望、強力段階が存在するに至った。
決定的は以下。
この渇望力には、末端官吏の軽口素性も、配下として振る舞わず続けであった。
渇望対象、政治家の言動が影響を及ぼし得る、朝鮮の中央、地方の役所仕事、四角錐、中層以上から、末端官吏の軽口素性は、何も影響を受けず。
鵜飼いが在るなら、軽口が気付く。
ブチのめしが続いているとして、内地は、正統派政治家の本心を、知りたいという渇望を宿すに至っており、どうにか告白を得たい。
政治家の言動を、朝鮮の中央、地方の役所仕事、四角錐、中層以上は欲する段階を過ぎ去っていた。
何を、どう、言っているのか知りたい。
大出資が発生させている、大渇望を四角錐は頭頂部から浴びており、中層以上は政治家の言動を知りたいのであり、上層部がどうにか聞きむしりし情報をすぐさま共有したいのだが、何も無い。
故に、末端官吏の軽口は内地へ、動向を伝えない。
そして末端官吏の軽口は、内地の反体制派、共産主義者と、相互蜜月の関係に在った。
彼らは、反体制に資す情報、あらゆるを集めていた。
経済面に於いて、朝鮮の政治家を、鵜飼いにし、評価を告白させている動きなど、反体制派は知らず続けだった。
そして、都民は反体制派との所詮は野党以下との、どんぐり価値共が声高に叫ぶ紙面を知っている。
電柱に貼られるビラ紙や書店の傍に書店により置かれし台に勝手に置かれしビラ紙。
共通点なら、常にこれ。
紅く猛る書体と相反す、人間文明にとってはどうでも良いチビ記事の小見出し。
“日本政府は、朝鮮にて陰謀と知略を洗練させており、次にこれらを降らしめる先は内地の婦女子。”
これが、聞こえず。
末端官吏は、中堅と上位への距離を、都民に告白していた。
朝鮮の政治家を軍事力でブチのめす仕事に追われている、だの鵜飼いする知略を維持するに当たり大変だ、だのは末端官吏が知る事が出来た。
その事を、都民は概括していた。
末端の、全能領域を。
都民の食卓、末端の軽口が開く機会は、軍事力がまつわりし政治家への支配策謀とのパワーポリティクスアフェアーの有無を、安物おちょこで、調べる事が出来た。
経済面に関し、朝鮮は、閉口続き。
繰り返すが、大出資報道続きの後に、いつぞやか、どうにか、都民は、現地発の正統派政治家講評を、知りたいところだったが、聞こえず続け。
経済が、大出資により世にもたらしいくは、ともかく、理想への接近に間違い無し。
これが、金が人間の暖色皮膚へもたらしいく力。
“朝鮮人は、人間の理想を最大満足する理力が、案内封筒の文字として堂々と明示され続けた結果、東京に居るのであろうか、どうか。
その事を、手続き担当者以外の都民が、自在に口上する可能性を、いちいち、口論の菜膳表、戦闘力表に、表記しておらずであるとして、都民は、朝鮮人による突如増長の所以、当然性、自由裁量へ、怯えねばならぬであろうか、どうか。”
都民、・・・・・・。
軍国体制にある日本は、朝鮮の優れた文化財の収奪を、国家の一大外交に据え置くに至り、朝鮮の鎖国派と開国派を同士討ちにさせるとの陰謀知略を投下したのだろうか。
経済施策ではなく、安保が懸案だった、が公知。
軍艦を擁し得る軍港や、急造に耐える重工業、または軽工業の広域繁茂が、見えずであった。
故に、日本との安保交渉に際し、政治家は狼狽しておられた。
朝鮮での重工業の発生が為に、日本人の税金を恐らく担保としたる、金は湯水が如く朝鮮へ投下されている。
その過程に、朝鮮の文化財を、猫の生首を投げ入れる風習と、日本人、現地官権への血液汚染、責任問題の牽連状態から保護すべく、遠方へかくまったとして、一貫として、内地の懸念事は、朝鮮の重工業を起立せしめる経済面だった。
一貫として、日本人が稼いだ金は、銀行を経て、朝鮮へと消えていっていた。
都民、・・・・・・。
末端官吏の軽口たる、安物おちょこ以下は、何故東京に陳列されておるのか。
優秀な労働力を確保すべく強制的に東京へ・・・。
へ・・・・・・。
で、何で、猫の生首を、政治家の秘書にとっての末端、小間使いの家へ投げ入れるんか。
閉口ぞ都民は。
政治家は、旧来、現地に存在していたであろう、繊維製品と、新たに完成なる繊維製品の間、肌の声を明かす事もせず。
末端の民は、東京の臨場で、これ。