後ろ歩きの不思議おじさん

あっちこっちにポケットを一杯もった不思議なおじさんの特技は後ろ向き歩き。その右往左往振りは滑稽で、ちょっぴりもの悲しい。

連鎖的おもひで

2008年12月11日 | Weblog
10年ほど前に亡くなった母が
この時期に作っていたのが「あちゃら漬け」
阿茶羅漬という漢字を充てることもあるらしい

不思議おじさんの故郷のカブラは
外側は鮮やかな赤紫色、中は純白
母が作っていたあちゃら漬けは
昆布、酢、砂糖を入れたもの
甘酸っぱくて、昆布の旨みと粘りがあった

「あちゃら」とは、「あっちの方」との意味がある
なんとなく、外部から伝わった漬物だろうなぁ
とまぁ、それとなく思っていた

今夜はたくさんの白いカブラを頂いた
煮物が最高であろう
でも第一に思いだしたのは「あちゃら漬け」

なんとその語源はあちゃらもあちゃら
中央アジアにあった!!!

ペルシャやネパールの漬物
というよりピクルスのことを
「アチャール」と言うらしい
これがポルトガル語として日本にもたらされ
酢を用いた漬物が「あちゃら漬け」になったとのこと

母は、知っていたのかどうか分からないが
冬になると必ず作っていた

さて写真の干し柿は
農場に詰めているおばさんが
大豊作の渋柿を届けてくれたもの

小妻が熱心に剥いて吊り下げてくれた
塩水につけて、表面に皮ができれば
手で揉むと柔らかい仕上がりになるらしい

今年は農場の大火災で年が明けた
あの大惨事は、農場のおばさんが出してくれた
干し柿の甘い美味しさに繋がっている
疲れた体と心を潤してくれた
「美味しい、美味しい!」と連発していたので
おばさんが忘れずに届けてくれたのだろう

モノと脳の細胞は
直線的に連鎖している
その一つである

冬の寒さの恩恵を
じっと待つことにしよう