信濃毎日新聞に連載の「紫匂う」(葉室 麟 著)が昨日で終わった。
良い小説でした。
毎日、新聞を読むことが楽しみだった。
澪という女性は、若き日に一度だけちぎりをかわした幼なじみの笙平とは結ばれず、
仕事には真面目で面白味のない武士の蔵太に嫁ぐ。
2人の子どもを生み、平穏な日々の中で笙平との想い出に胸を焦がすときもあった。
江戸にいた笙平が、ある罪を犯し、江戸から国元に連れてこられる途中で逃亡した。
その罪は何かの間違いだろうと信じ、笙平を何とか助けたいと思う澪。
このあたりから毎日、新聞を開くのが楽しみになった。
これだけ魅力的な小説だから、すぐ出版されると思う。
そのとき読む人のために、これ以上ストーリーを書かないでおきます。
ただこれだけは書いておきたい。
はじめのころ、面白味のない武士と思われた蔵太の真実の姿を知って私は感動した。
男とは、夫婦とはこうありたいものだと私をうならせた。
葉室 麟の他の小説も読みたくなりました。
私は、これで葉室 麟の小説は2つ目です。
今日から、五木寛之の「親鸞 完結篇」が始まった。
また毎日、新聞を開くことが楽しみです。