昨日購入したチケットです。
午後3時15分に美術館のスタッフが「15時30分からの方は並んで下さい」と言う。
私はやっとこの時間が来たのか、と立ち上がり、列に並んだ。
3時25分、並んだ人が「ゴッホ展」の中に入って行った。
私も入った。
入って音声ガイド(600円)を借りた。
[展示構成]
1.芸術に魅せられて:
ヘレーネ・クレラー=ミュラー、収集家、クレラー=ミュラー美術館の創立者
2.ヘレーネの愛した芸術家たち:写実主義からキュビスムまで
3.ファン・ゴッホを収集する
3-1.素描家ファン・ゴッホ、オランダ時代
3-2.画家ファン・ゴッホ、オランダ時代
3-3.画家ファン・ゴッホ、フランス時代
3-3-1.パリ
3-3-2.アルル
3-3-3.サン=レミとオーヴェール=シュル=オワーズ
4.ファン・ゴッホ美術館のファン・ゴッホ家コレクション:
オランダにあるもう一つの素晴らしいコレクション
今回の「ゴッホ展」は、ヘレーネ・クレラー=ミュラーという女性が、
実業家の夫アントンの支えでゴッホの作品を集めて世界最大の収集家となり、
その彼女が開館したクレラー=ミュラー美術館の作品が展示されたものです。
なので最初のところには、ゴッホ以外の画家の作品も展示されていた。
その中でルドンの「キュクロプス」がよかった。
私はこれまで、この絵を画集などで見ていて、なんか不思議な思いで見ていた。
1つ目の巨人がなんか哀れだった。
ルノワールの絵もよかったです。
ゴッホの絵は、若い頃のデッサンや習作という感じの絵が多かった。
私が好きな絵は、「サン=レミの療養院の庭」と「夜のプロヴァンスの田舎道」です。
特に後者の「糸杉」が好きです。
そういう意味では、2010年に見た「ゴッホ展」がよかった。
昨日の当日券を買ったときからのことを書きます。
私は、当日券を買ったときには疲れてしまっていて、
ロビーのイスにしばらく坐っていた。
さて、これからどうしようと考えた。
「ゴッホ展」の会場に入るまで5時間ちょっとあるのです。
私は昨日、家に眼鏡を忘れていた。
それを取りに家に戻るのはどうだろう?と考えた。
しかし、どう考えても交通費(片道830円)がもったいない。
眼鏡はなくてもほぼ見える。
他のことを考えた。
映画を観に行ってみようかな。
眼鏡がないと字幕が読めないので断念した。
秋葉原や神田を歩いて行ってみようかな、と考えた。
その辺は、私が20代に勤めていた試薬会社で、自転車に乗って集金していたところです。
しかし、雨の降りがひどく歩く気がしなかった。
昼メシも食べる気がしない。
上野公園を出てみようと考えた。
寄席で落語でも聴いてみるかと思い、鈴本演芸場に行ってみた。
しかし、12時から16時までのプログラムには、知っている噺家がいなかった。
私は諦めて上野公園に戻り、傘をさして歩いた。
こんなところを歩いたが、もう他に行くところがない。
午後1時半、東京都美術館に戻った。
ロビーのイスに坐り、持ってきた本を読んでいた。
「星落ちて、なお」(澤田瞳子 文藝春秋社)
膀胱がんの私が何やってんだ、という気持ちだった。
69歳の私が、こんなことをできるのももう最後だな、とも思った。
2016年の5月の「若冲展」のときは4時間並んだ。
昨日と同じ東京都美術館だった。
(2016年05月20日九想話「生誕300年記念若冲展」)
午後5時に「ゴッホ展」を出た。
外にはまだ雨が降っていた。
上野駅で山手線に乗り、池袋で東武東上線の急行が出たのが17時39分だった。
そのことを女房にLINEで知らせると、女房は私よりあとの電車だと返事がきた。
彼女は17時半まで会社で仕事だ。
バスを降りて私が西友で夕食の買い物をしてバス停で待っていると、
女房が乗ったバスがきた。
2人で歩いて家に帰る。
朝も女房と一緒に出て、帰りも同じとは不思議です。
いろんなことを考えた1日でした。