私は19日の朝6時40分、会社に行く女房と一緒に家を出た。
若冲展に行くためです。
心のどこかでもう少し遅くてもいいかな?、という気持ちもあった。
バスに乗り、東武東上線の電車に乗ったのが7時10分。
2つ空いている座席はなく、女房とは離ればなれで坐った。
池袋駅には8時15分に着き、山手線に乗り換えて上野駅に行く。
池袋駅で降りるときに向かいの席に坐っていた女房を見ると、目が合った。
人と人のちょっとした隙間から女房が見えた。
それにしても、あの人は毎日こんな状況の電車通勤をしているのだなと思った。
昔、私もこのような電車通勤をしていた。
女房の会社は、池袋から先の駅だ。
私にはもうこのような通勤はできないと思う。
軽井沢での私の通勤は、車に乗って30分です。
途中、渋滞はない。
9時頃上野駅を出る。
東京都美術館のまわりにはものすごい人がいた。
9時半開館だというのにもうこんなに並んでいた。
でもこれはチケットを持っている人の列で、
チケットを買うためには別な列に並ばなければならなかった。
チケットを買う列の最後尾にいた係の人が、
「チケットを買うのに45分、入場するには3時間並ばなければなりません」といっていた。
40分ほどならんでチケットを買った。
ところがチケットを買うときに、「若冲展に入るのには270分待ちです」と女性にいわれた。
4時間半、私は一瞬今日は帰ろうかな、と思った。
そうは思ったが、どうしても若冲の絵を見たかった。
しかたなしに9時45分、列の最後尾を探して炎天下の下、4列になって並びました。
しかし、日本人はすごいと思った。
みんな静かに文句もいわずに4時間以上も並んでいるのです。
途中、2ヶ所に給水所があった。
日傘なども用意してあった。
美術館としても、並んでいる人に倒れられたりしたら大変だからでしょう。
並んでいるのは、私も含めてほとんどが中高年の人です。
東京都美術館に入ったのが午後2時、それから若冲展に入れたのが2時20分。
待ち時間270分というのは、悔しいけれどほぼ合っていた。
人混みの中、私は必死になって若冲の絵を見た。
素晴らしかった。
ただ、人と人の間から見なければならない絵です。
こんな環境で見なければならない絵で感動は難しい。
若冲の筆の集中力は確認できた。
鶏の足のぶつぶつが精細に描かれていた。
鶏のあの羽の模様の違いはすごい。
「動植綵絵」の描写がいい。
でも私は、水墨画のエンドウ豆の絵がよかった。
私は、4時半に会場から出ました。
最近、こんなに疲れたことはない。
なにしろ朝、8時過ぎ(池袋駅で電車を降りたとき)から立ちっぱなしです。
展示場の中にあるベンチに5・6分坐ったが、ほとんど立っていました。
63歳の最後の日が、こんな過酷な日になるなんて考えてもいなかった。
でも、若冲の絵は素晴らしかった。
お誕生日おめでとうございます♪
ますます充実した毎日をお過ごしくださいね(^^)
若冲展お疲れさまでした。
行列してまで観る展覧会はもう結構って感じですね。。。
64歳になりました。
こんな歳になるまで生きてこられたことをありがたく思います。
歳をとって俳句がダメになっていくばかりです。
これからも若冲の絵が見られるときには行きたいと思います。
お誕生日おめでとうございます!
(^-^)
これからもすてきな九想話を
書いてくださいね
楽しみにしています
井上荒野の「煮こごり」読みました。
とてもよかったです。
『ベーコン』所収の他の短編も
とてもよかったです
またいろいろ紹介してくださいね
なんとか、みなさんに読んでいただける九想話を書いて行こうと思います。
「ベーコン」所収の他の小説いつか読んでみたいです。
現在、九想話で紹介した「無用の人」の入っている原田マハの短編集を読んでいます。
他の小説も素晴らしいです。
その筆致に魂を感じますから
ガラス一枚隔てたとしても
本物は別格なのでしょうね。
それにしてもすごいですね。
4時間待ちって。
それだけ若冲の作品を見たいという人が
いるというのは素晴らしいと思いますし、
4時間待ってみてきた九想さんもすごい。
僕は行列が苦手なので無理かなぁ。
間近で筆の動きを感じとりました。
一番前の列の人がなかなか動いてくれません。
それでも私は観たい絵のところは辛抱強く待ちました。
みんなが少しづつでも横に流れて観てくれたらいいのですが、
じっと立ち止まって観ている人がいます。
しかし、誰もがあの長時間を文句言わず並んでいました。
私は1人なので会話をする人もいないので、ただひたすら本を読んでいた。
疲れるとポケットラジオを取り出して聴いていた。
読み始めた単行本の3分の2くらい読んでしまいました。
私も行列は嫌いです。
若冲展を最初で最後にしたいです。