3,4年前にも行ったのですが、倶利伽羅峠の八重桜が満開の時期になったので、この前の日曜日行ってきました。
新たにバイパスができたおかげで、旧8号線は昔ほどの混雑はなく、(混雑といっても、たかがしれた「混雑」ですが・・・)スムーズに目的地へ到着。
まずは倶利伽羅不動におまいりして、境内を巡ったあと、そぞろ歩き・・・
ここの八重桜、植樹が始まったのは40年ほど前のことだそうです。
40年ほど前、1台のトラックがこの峠を通りかかったところ、ハンドル操作を誤って、谷底に転落するという事故があったそうです。
幸い運転手も助手席に乗っていた人も軽い怪我で助かって、その後、何年かして、そのトラックを運転していた人の夢枕に、倶利伽羅不動尊がお立ちになって、
「倶利伽羅峠が寂れているので、何とかして欲しい」
というようなことを訴えたそう。
運転手さんは、はっとして、あの事故で助かったのは、倶利伽羅不動さんのおかげということに思い至って、せめてものお礼にと、この地に八重桜を1本植えたということです。
それが始まりとなって、八重桜が植えられ、今では山のいたるところに八重桜が咲き乱れ、心を和ませてくれます。
満開の八重桜は、ふっくらとしていて、まるで綿菓子のよう。
ソメイヨシノはどことなく清楚な雰囲気ですが、こちらはあでやかな貴婦人といった趣き。
枝もたわわに日の光ををいっぱいに浴びて、美しい峠の春です。
倶利伽羅峠は、その昔、木曽義仲軍と、平維盛を総大将とする平家軍が一戦を交えたところ。
公園の一角に、源平の戦死者のための大きな供養塔があります。
こちらは、義仲軍が用いたという火牛の計をモデルにした牛さん。
「戦う牛さん」の頭上にも満開の桜が咲き乱れ、風が吹くたびに、ハラハラと美しい吹雪が舞い散ります。