華語り

心に華を!!

再び冬に

2009-02-17 23:57:17 | 雪のある風景

先週は比較的暖かい日が続いていましたが、週明けは再び冬に戻ってしまいました。
折角植えた春の花たちもすっかり雪をかぶってしまっています。
昼ごろにはお天道様も顔を出し、青空ものぞいていたのですが、夜になってまた雪が舞い始めました。

今日は県立美術館で一昨日から始まった特別展「百万石の大名展」を見にいってきました。
尊経閣文庫(前田家の書籍や美術工芸品などを収集したもの)所蔵の品々を中心に、利家から5代藩主綱紀の時代に至るまでの書状や書籍、美術工芸品などが展示されています。

利家の時代は書状や人物画像が中心。
秀吉の死後、朝鮮出兵している諸将に宛てた「四大老連署状」(慶長3年9月5日)は、以前大阪で行なわれた「五大老展」で見たのと同じものですが、残念ながらわが殿上杉景勝は、国許に帰国中で、連署状に名前を連ねておりません。
おまつさんの書状は相変わらず達筆で、釈文がないと読めませんし・・・

5代藩主綱紀は、様々な書籍を収集したことで知られていますが、自らも「桑華字苑」「桑華書誌」というものを書き残しています。「字苑」は博物学的なことを、「書誌」は書誌学的なものを書き記しています。具体的にいうと、「字苑」では、葉っぱの形や葉脈に至るまで、草や木に関して、スケッチと言葉で、それはそれは事細かに記しています。綱紀さん、さすがメモ魔です。

中でも少々感慨深かったのは、狩野探幽の筆による「楠公訣児図」。楠木正成が死の間際、子の正行に帝への忠誠を説いたという逸話を描いたもの。
この図のことが今読んでいる藤岡作太郎の日記に出てくるのです。16代当主前田利為の結婚披露園遊会に招かれた時、この絵が掲げられていた、と。(作太郎さん、結婚披露宴に招かれたのに、披露宴の様子は一切記さず、飾られていた絵などをこと細かく記録しています。)100年ほど前の記録に残されたのと同じものを見るというのは、なんとも不思議な感慨です。

尊経閣文庫には、国宝も何点か所蔵されていますが、今回「金沢万葉」とも呼ばれている平安時代に写された万葉集が、展示されていました。(後期には「古今集巻第十九残巻(高野切)が展示されるようです。)

先人達が伝え残してくれたおかげで、現在も目にすることができる優れた品々に触れて、寒風の中、心はどこか温かい思いを抱いて美術館をあとにしました。

 

蛇足ですが。。。

昨秋のリニューアルオープンに伴い、辻口博啓氏のパティスリ-&カフェ(ル ミュゼ ドゥ アッシュ)が美術館内にオープンしました。立ち寄ってみたかったのですが、一人だし、時間もなかったので、お楽しみはまたこの次に。

 

 


黄色という色

2009-02-13 21:56:02 | 日々の風景

草花を育てるようになって初めて知った夫の好みがあります。
それは、黄色が好きだということ。
自分の持ち物に黄色を取り入れることはなかったので、さして好きな色でもないかと思っていましたが・・・

私があまり黄色は好きではないということを知っているので、最初の頃はあまり草花にも黄色を取り入れることはしませんでしたが、ときどきひそかに黄色物を買ってきます。
ゴールデンボーダーしかり、ザ・ピルグリムしかり。いや、これらは存在感たっぷりなバラたちですので、全然「ひそかに」ではなかったりしますが・・・。

「黄色」と一口に言っても、その色あいは、目の覚めるような鮮やかなものから淡いクリーム色のものまで様々です。淡い色は嫌いではないので、その辺をよく心得ている夫は「この色なら許せるでしょ?」といって黄色い花を置いていきます。「日陰がちな庭には明るい色の方がいいから」という「理屈」を付け加えて。
週末にしか帰らない夫にとって、折角買ってきた可愛い子たちが、色が気に入らないからと私に世話してもらえないことを危惧しているのかもしれません。

菜の花、レンギョウ、蝋梅、マンサク、水仙・・・
春の花、それも早い時期に咲く春の花を思い浮かべると、黄色い花の多いことに気がつきます。
福寿草には白花もありますが、やっぱり福寿草は黄色だよね、と、先日も黄色の福寿草を買ってきました。
黄色は春立つ色なのかもしれません。
寒風を吹き飛ばす、春に向かうパワーの色、そう思うと黄色もまんざら悪い色ではないかもと、思いなおしてしまいます。

写真は先月近所のフラワーショップで買ってきた「なのはなきんちゃく草」。一見菜の花のようですが、一つ一つの花弁を見ると、にっこり笑っているような不思議な形をしています。
北陸の冬の陽射しは頼りないですが、窓辺において。春を呼び込むために。

今日北陸でも春一番が観測されたようです。例年より十六日早かったとか。
暖かな一日でした。風がものすごかったですが。


春立つ日も過ぎて

2009-02-06 22:09:34 | 日々の風景

暦の上ではすでに春を迎えましたが、まだまだ風は冷たく、雪の気配もまだ消えそうにありません。

今週の総括です。

日曜日

かき祭をやっているというので、能登の穴水へ行ってきました。
能登有料道路を使って金沢から約1時間強。
会場は、穴水町の町役場。

ちょうどお昼時に行ったせいもあってかなり混雑していました。
かきを炭火で焼いて食べられる、というので楽しみにしていったのですが、すでに売り切れ。(昼頃、第二弾のかきが入荷されたようですが、それもすぐに売り切れてしまったようです。)

せっかくかきを食べに来たので、せめてもと思い、かき御飯と団子汁をいただきました。かき御飯は、かきのおだしがよく効いていました。
寒かったので熱々の団子汁もまた絶品でした。

来年は、もっと早い時間に来ようと夫と約束。目的の炭火焼は食べられませんでしたが、結構イベントを堪能して帰宅しました。

穴水町の役場は、穴水城跡にたっています。
背後が山になっていて、ここから海上を眺めていたのかもしれません。

能登に進攻した謙信も、穴水城を攻略していますね。(時代考証無視の大河ドラマには、おそらく登場しないでしょうけど。)

 

天気のよい日が続いていたので、バラの消毒も今週済ませてしまいました。
これでひとまず冬場の作業は終わり。後は春を待つばかりです。

塾の子供たちの入試も明日に迫りました。
1年生が集団風邪で学級閉鎖になったようで、今日は授業もお休み。
3年生が最後の追いこみで、何人か自習に来ていました。
どの子も本当に一生懸命やってきたので、一様に受かって欲しい。
自分の子ではない分、多少の気楽さはありますが、それでも一人一人を知っているだけにどの子にもご加護がありますようにと祈らずにはいられません。