二月のつごもりごろ、風がひどく吹いて雪がちらちら舞っている時分、公任の宰相殿が清少納言のもとに
すこし春ある心地こそすれ
という句を書いてよこしました。上の句をつけよということですが、さすがの清女も、相手が歌人として名高い公任からの出題、しかもあちらには名だたる人々が清女の返しを待っているということで、あれこれ思い悩んだ末、
空寒み花にまがへて散る雪に
と詠んで返したのでした。(『枕草子』より)
「空寒み花にまがへて散る雪に すこし春ある心地こそすれ」
今日の天気はまさにこの句が伝えるとおりのお天気でした。
寒さは相変わらずでしたが、午前中珍しく青空が広がっていました。
昼ごろになると空はにわかに掻き曇り、また雨でも降るのかしら、とおもいきや、再び晴れ間が出てきて、時折、ひらりひらりと雪が舞い散っておりました。天気雨ならぬ、天気雪です。青い空から舞い落ちる雪。それは「花にまがへて散る雪」の趣に違うことなく。
園芸ショップには、ビオラやパンジー、プリムラなどが色鮮やかに並んでいます。
芽だし球根もいくつか花の咲いたのが売られています。
黄色は少々苦手な色なのですが、ミニ水仙がとてもかわいらしかったので、プリムラ、デイジーと寄せ植えにしてみました。
すこし春ある心地のする日、春を呼び込みたくて・・・