華語り

心に華を!!

知らぬ間に

2007-12-26 20:32:35 | 造園日記2007年
北陸特有の冬の天気で、冷たい雨の日が続いていましたが、久しぶりに太陽が顔を見せたので、気になっていた、中庭花壇の草たちを刈り込みました。

秋になって、ずいぶん長いこと目を楽しませてくれた菊や、ヒオウギ、今年もついに実が生らなかった紫式部などなど…。雨に打たれて横倒しになってしまったもの、朽葉色になってしまったもの、盛りの時は、本当に生き生きとしていた彼らも、その時期も過ぎてしまうと、痛々しい姿をさらさなければなりません。
どれも宿根の草たちなので、また来年を楽しみにして…

刈り込んだら、ずいぶんすっきりとして、秋口に植えた球根が、そこここに顔を出していました。
ふと見ると、スノードロップの蕾を発見。
地面の下では、確実に春の準備が始まっているようです。

ぬばたまの・・・

2007-11-22 11:11:10 | 造園日記2007年

和歌の世界で「ぬばたまの」というと、「夜」「闇」「黒」などにかかる枕詞。
音の響きがどこか夜の闇の深さを思わせるものがあります。

 

いとせめて恋しきときはぬばたまの 夜の衣を返してぞ着る

 

これは小野小町の歌ですが、「ぬばたまの夜」という言葉が、恋しくて恋しくてたまらない相手を思う、切ない心を表現しているようでもあります。相手に思いが届かないもどかしさ、どうにも仕様のない恋心の深さが夜の闇の深遠さと重なって、艶なる雰囲気が立ち込めている歌、という気がします。

 

さて、その語源となっている「ぬばたま」こと、ヒオウギの実がこちら↓

本当に真っ黒です。

これは1週間ほど前に撮った写真ですが、そうこうしているうちに雪が降ってきてしまい、早くアップしないと時期はずれになる恐れあり、として、急いでアップしました。

こちらがこの黒い実の前身。ヒオウギの花。これは夏の間に咲いたもの。 

葉っぱはアヤメや菖蒲のような形をしていて、比較的こじんまりと咲く花です。花は結構咲いたのですが、実がなったのは二房だけでした。


菊は秋日に逢ふて・・・

2007-11-01 11:26:28 | 造園日記2007年

菊は秋日に逢ふて露奇なり

白々紅々華枝に満つ

好し西施が旧脂粉を把って

淡粧濃抹して東籬に上さん

  (「菊花」 by 直江兼続)

10月のはじめ頃から蕾がつき始め、固い固い蕾でしたが、先週あたりから蕾の先がほのかに紅を帯び始め、2,3日前からようやく花が開き始めました。

この菊、昨年鉢で購入したのですが、草丈も15センチくらいで、こじんまりとして可愛らしい様子でした。

春になって地植えしたところ、すくすく成長し、今では1メートルくらいの大株に。

もともとが小さかったので、どーんと花壇の真ん中に植えたところ、予想に反して大きく成長したために、夏の間は他の花たちが菊によってさえぎられえてしまっている状態でした。

夫とも、「なんか邪魔だね~」と話していたのですが・・・

これからはこの子が主役。かなり自己主張が強いですが・・・

 

菊といって真っ先に思い出すのは、なんと言っても冒頭の兼続の詩。

うちにあるのは紅色の菊だけですが、「秋日に逢」って、その色香が増してくる、という1,2句を本当にそのとおりと実感しています。

中国の美女を織り交ぜて、とても艶な雰囲気を醸し出している詩ですが、兼続にとっての「菊花」はやはり・・・

 

漢詩の解説はコチラ(よーぜんのサイトにリンクします)

 

さて、こちらは花の形が菊に似ていますが、ツワブキです。

1昨年植えて、去年は花をつけませんでしたが、今年ようやく花をつけました。

茎がぐんぐん伸びて蕾が出てくる様子は、お世辞にも可愛らしいと呼べるような様子ではなく、どちらかというと気持ちの悪い様子でした・・・ところが花が咲くとぱっとそこだけ照り輝いているようで、まるで芋虫が美しい蝶にでもなったというような雰囲気。

こちらも秋日に逢って輝いています。

 

今日から霜月。

 


秋の種々

2007-10-18 11:31:11 | 造園日記2007年

朝夕ずいぶん寒さが感じられるようになりました。何日か前から、時々暖房のお世話になっています。

 

今年も庭の秋の花たちが少しずつほころび始めました。

ホトトギスは、夏の間、虫に葉を食べられてしまい、茎と花だけの状態。

花芽まで食べられずにすんでよかったのですが、ちょっと痛々しい気がします。

フジバカマは、今年の春、場所を移動させて植え替えましたが、生育力は旺盛。夏の間たくましく成長し、薄紫の可憐な花をつけ始めました。今年は去年より、花をつけるのが少々早いかな、という気がします。

近くへ行くとほんのりと香りが漂ってきます。

ハナミズキの実も、紅色に色づいて・・・

 

先日地植えしたウコギの兼続君たち(と勝手に命名)。コンクリートの境界の左側(石がゴロゴロしている方)は他所様の土地。

我が家では比較的(というか一番)日当たりのよい場所でもあります。

こちらも元気に育ってくれることを祈って・・・

 

 

 


鷹山うこぎ

2007-10-12 11:02:57 | 造園日記2007年

うこぎの町米沢うこぎかき根の会」に注文していたうこぎが届きました。

その名も「鷹山うこぎ」。

1鉢に2本植えられていて、2鉢購入しました。(自分的には「鷹山うこぎ」というより「兼続1号、2号」「重光1号、2号」とでも呼びたい)

 

米沢藩9代藩主上杉鷹山がウコギ垣を奨励したことからのネーミングのようですが、鷹山の時代より以前から米沢にはウコギが植えられていたそう。兼続が食用にもなるウコギの栽培を奨励したとも言われています。

ウコギ垣は戦国時代には一般的だったようで、前田利家夫人のおまつが、うこぎの垣根越しに云々、といった記述が資料に出てくる、ということを司馬遼太郎が書いていました。(資料名などは不明。前田家関係の資料にあるのかしら?と思いながら、未確認。)

 

五月に米沢に行ったとき、かつて原方衆と呼ばれる人々が住んでいた南原地区では特に青々としたうこぎ垣が印象的でした。
林泉寺の駐車場脇にも、ウコギの垣根がありました。

その時宿泊した旅館の入口にもプランター植えのうこぎが、ちょっとした垣根のように仕立てられていて、旅館のおかみさんに、お土産に脇芽をもらってきたのでした。

ところが帰ってから鉢に植えたところ、見る見る弱ってきてしまって、一時新芽も出てきてよみがえったかに見えたのですが、とうとう枯れてしまいました。

夫もそれが残念だったらしく、通販でうこぎが手に入ることを知って、早速注文した次第。

購入した苗は40センチほどに成長しているし、ウコギは結構頑強だと聞いていますので、今度こそしっかりと根付いてくれることを期待して。

米沢とは気候が違うので、心配なところはありますが、ウコギ君の生命力を信じたいと思います。


これからの季節のために

2007-10-03 15:19:03 | 造園日記2007年

本日も快晴につき、土いじりをしました。

空芯菜は今年何度か収穫しましたが、そろそろ伸び方も緩慢になってきました。

あと一度か二度、収穫できるでしょうか。

これからの季節の必需品、というわけで、春菊を植えました。

去年も冬の食卓を彩ってくれましたが、今年も活躍してくれることを願って。

 

ダリアはついに花をつけることなく終わってしまいました。茎はかなり伸びたのですが、日当たりがいまいちだったせいでしょうか。球根を掘り起こして日当たりのいい場所に埋めておきました。来年どうなることか…

ダリアの後にチューリップの球根を植えました。今年の春、掘り起こしたもので、二、三種類混ぜこぜに袋にいれておいたので、どの花が咲くのか不明です。ムスカリも混じっているかもしれず、咲くのかどうかもさだかではありません。

 

ホームセンターや園芸店にいくと、ビオラやパンジーといった花たちが徐々に並ぶようになりました。ペチュニアの季節もそろそろ終わりそうですが、まだ頑張って咲いているので、もう少しそのままにしておこうと思います。


夏の総括

2007-08-27 16:10:09 | 造園日記2007年

 

まだまだ暑い日が続いていますが、八月も間もなく終わり。

蝉の声も心なしか日ごとに弱弱しくなっているような・・・

一昨晩、コンビニへ行くのに外へ出たら、隣の家の木の根元あたりで油蝉が鳴いていました。姿は見えませんでしたが、ずいぶん力ない様子で、間近から聞こえてきましたので、おそらく木に止まって鳴いているのではないなと・・・

翌朝、蝉はまだ鳴いていました。昨晩は弱々しいといっても、それと判る油蝉の声でしたが、朝のそれは蝉の声というにはあまりにもか細く、それでも最期の力を振り絞るように声をあげていました。

昼過ぎ、仕事から帰ってみると、すでに蝉の声はなく、いつしか露の命と消えていったようであります。

 

昨日は、夕方、久しぶりに蜩の声を聞きました。短調な調子で、空気を引き裂くような鳴き声は、夏の終わりを否応なく感じさせます。(ただし、今年は7月にも蜩の声を聞きました。ですから、7月のうちにもう夏は終わりか?と思ってしまいましたが、いやはや、そんなことはありませんでした・・・)

 

写真は夏の間我が家をにぎわせてくれていた花たちです。

夏の名残の日を浴びて、しばらくはまだ、目を楽しませてくれそうです。


はらぺこあおむし

2007-08-20 21:39:25 | 造園日記2007年

 

エリック・カールの『はらぺこあおむし』は、ちょっとした仕掛け絵本で、我が家の子どもたちも大好きな絵本でしたが・・・

 

本物の「はらぺこあおむし」出現!

くちなしの葉っぱが見事にやられてしまいました。

アゲハの幼虫だと思うと、殺してしまうのも忍びなく、かといって好き放題葉っぱを与えてしまっては、折角植えたくちなしもダメになりそうで…

 

箸でつまんで土の上にポトリと落としておきました。そのあと葉っぱにニームスプレーを撒いて、さらに木の根元にニーム顆粒を撒いて・・・ニームのにおいを嫌がっているようでもありました。

 

その後、「はらぺこあおむし」の行方は、ようとして知れません・・・


残暑お見舞い

2007-08-16 09:44:10 | 造園日記2007年

暦の上では既に秋だというのに、むせるような暑さが続いています。

ただ、少し前までは、日中、蝉の声がかしがましいまでに聞こえていたのに、ここのところそれほど聞こえてきません。夜になると秋の虫の音が・・・

アスファルトの照り返しは容赦なく身を焦がすほどですが、時折吹く風は、心地よく頬をなで、秋の気配を感じます。

 

  夏と秋と行きかふそらのかよひぢは

  かたへすずしき風やふくらむ

 

『古今集』の「夏」の巻の最後に載る、凡河内躬恒の歌が思い起こされます。

 

我が家のさぎ草も、ようやく「飛翔」を始めました。昨年この時期に買ったもので、花が終わったあと、そのままほったらかしにしておいたのですが、春頃から芽が出始め、去年より花芽もたくさん付いているようです。

 

 


からたちの花が咲いたよ

2007-08-02 19:46:00 | 造園日記2007年

 

8月に入ってようやく北陸も梅雨明け。2、3日前から随分夏らしく暑くなってきました。蝉の声も一段と張りが出てきたような気がします。

 

 昨日の朝、春に植えたからたちに、蕾を発見しました。今朝見ると、写真のような真っ白な花が(^_^) 花自体は椿くらいの大きさでしょうか。白という色のせいか、あまり重い感じがしません。しばらく花を楽しめそうです。