写真はマンションの内覧会で、引戸の戸袋部分を撮ったものです。戸袋の下の部分にも幅木が設けられていることが分かります。戸袋部分には、このように幅木を設ける場合と、そうでない場合とがあります。幅木とは、床との継ぎ目にある壁の最下部に取り付けられる横木を言います。その目的は、スリッパの汚れや掃除機の傷を防止すること、そして、壁と床の納まりをきれいにすることです。戸袋部分を壁ではないと考えれば、ここに幅木を設けない理由も分かります。
ですので、どちらが正しいということはないのですが、私は、ここに幅木があった方が良いな、と思っています。なぜなら、ここの部分も掃除をしますし、汚れやすいからです。それでは、内覧会に行って、この部分に幅木がない場合はどうしたら良いのでしょう?答えは、「設計上は幅木が付いてないのでしょうが、付けて頂くことは可能ですか?」と聞いてみることです。それで、売主の返事が、「設計上付けていないので付けられません」ということであれば、それで仕方ありません。
幅木の種類は、大きく分けて2種類あります。一つは厚みのある木製幅木(厚さは7~8㎜程度、木製でなく樹脂製もある)、もう一つは薄いソフト幅木(厚さは2~5㎜程度、材質はビニール系)です。上の写真で、赤い矢印はソフト幅木、緑の矢印は木製幅木です。木製幅木は釘で、ソフト幅木は接着材で壁に取り付けられます。ソフト幅木は値も安いので、このような戸袋、トイレ、洗面所などに使われます。
幅木の取り付けを売主に聞いてもダメだった場合には、自分で取り付けることも出来ます。この部分は引き戸がありますので、厚い木製幅木はこすれてしまうこともあります。そんな時は、薄いソフト幅木であれば、接着剤で付けられますので、簡単です。壁の最下部に幅木があった方が、壁が傷つきにくくなります。真っ白い幅木はキズが目立ちやすいので、少し色が付いているのが良いでしょう。(81.27)
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