写真は、マンションの内覧会で畳を上げてみたところです。畳の下には、厚さ2㎜程の青いクッションシートが敷かれています。シートの下には、床のコンクリートが見えます。このコンクリートの部分を床スラブと呼びます。この床スラブの厚さは21㎝で、内部には鉄筋が入っています。このように、床の仕上げ材である畳やフローリングを、直接床スラブに載せる方法を直床と呼びます。もう一つの床の作り方は二重床です。二重床とは、鉄筋コンクリートの床スラブの上に短い束を立て、その上に下地を敷き並べ、畳やフローリングで仕上げます。コンピュターのアクセスフロアと同様に、フロアと床スラブの間を空ける作り方です。直床の場合には、フロアと床スラブの間に空間はありません。
写真の直床のスラブは21㎝と書きましたが、その内の20㎝は骨組みとしての床で、1㎝は仕上げのモルタルとなっています。この1㎝の仕上げモルタルはセルフレべリングと呼ばれるもので作られます。セルフレべりング、即ち、自分で平らになります、という事です。これは、モルタルに油のようなものを混ぜ、ドロッとした状態にして、床の上に流しておけば、次の日には、水平で硬くなっている、というものです。このように物理的に床の表面を水平にしてしまうので、ビー球を置いても、転がってはいきません。
また、床スラブの上に置かれている畳は、化学畳と言われるもので、畳表は樹脂(い草や和紙の場合もある)、畳床は発泡スチロール、底にはシートが貼ってあります。直床の洋室の場合には、フローリングをそのまま床スラブの上に敷きます。フローリングは木材ですので、その上を歩くと床スラブにぶつかって音がしてしまうので、防音のため、フローリングの底面は、5㎜程のクッション材が貼られています。その為、このような床材の場合は、どうしても、上を歩くと、フワフワ感があります。マンションを購入する際には、床の構造が、直床なのか、二重床なのか、確認すべきです。(7811)
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