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映画・演劇のレビュー

超人予備校『エリマキトカゲ心中』

2013-11-05 23:12:25 | 演劇
 いつものことだが、よくぞこんなことを思いつくものだ。今回は忘れられた動物シリーズである。もちろん、中心を担うのは当時一斉を風靡したエリマキトカゲだ。脇を守るのは、ミノムシ(これは動物か?)とか紅茶きのこ(これは動物ではない!)とか、チクロ(ここまで行くと、動物とかそういうレベルではない)で、彼らのエピソードが、実は本当の主人公(もちろん、うその主人公なんかいないけど)である心中志望のカップルの道 . . . 本文を読む
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SSTプロデュース『窓を開ければ港が見える』

2013-11-05 23:08:31 | 演劇
 当麻さんによるサザンシアターでの別役シリーズ第5作。これまでは、2,3人での芝居だったが、今回は6人からなる大所帯。この小さな劇場で、これまでささやかだけど、胸に沁みる作品を作り続けてきたが、今回は初めての「ちょっとした大作」となる。とはいえ、別に特別なことはない。6人でも2人でも、変わらない。描くことも、いつも同じ。そこが素敵だ。当麻さんはささやかな幸せについて、別役脚本を通して、語りかけてく . . . 本文を読む
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飛鳥井千砂『UNTITLED アンタイトル』

2013-11-05 23:07:20 | その他
 すごくいやな小説だ。好き好んでいやな話ばかりを選んでいるわけではないけど、こういうのが続くと落ち込む。  31歳。桃子は実家暮らしで未婚。父と母、今は家を出ているけど実にやっかいな弟。4人家族。厳格なルールを作り、正しい生き方をしてきたという自信がある。だが、なんだか寂しい。自分は間違ってない。周囲はいいかげんな人間ばかりだけど、自分はそうはならないし、彼らとは違う。そう思って生きてきた。まず . . . 本文を読む
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綿矢りさ『大地のゲーム』

2013-11-05 23:02:49 | その他
いやな小説だ。読みながらどうしてこんな小説を書くのだろうか、と作者の神経を疑う。震災を扱う近未来が舞台になった恋愛小説。綿矢りさがこんな題材を扱うということ自体が不思議だ。だが、彼女の覚悟のほどがそこにあるはずで、何が彼女をそこに突き動かしたのかを目撃したくて読み進めたのだが、なかなか見えてこない。ただ不快なばかりで、読んでいて気分が悪くなる。別に残酷とかグロテスクだ、とかいうわけではない。そう . . . 本文を読む
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