こんなにもシンプルでストレートな芝居になっていることに驚く。これこそが石井さんの求めていた演劇の在り方だったのではないか。ストーリーは1行で説明できる。簡単な話だ。大体『エデンの東』そのものなのだから。だが、このあからさまなストーリーはパクリではない。この話自体がある種の定型なのだ。どこにでもある。でも、とても大切なこと。
兄と弟の話だ。父は出来のいい兄を贔屓する。弟は何とかして、父の愛を勝 . . . 本文を読む
先の2冊はもちろん読んでいるのだが、読み始めて、しばらくはどんな話だったのか、忘れていた。少し読むと思い出したけど、別に単発で読んでも、十分に楽しめる。それくらいに新鮮なのだ。
主人公の4人の高校生たちが、とても愛おしい。こんな風にして、あの頃を生きていたのだと、改めて思う。高校2年生という時間が好きだ。人生で一番輝いている。そんな時に何かに打ち込んでいる姿を見ると、何が何でも応援してあげた . . . 本文を読む