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「核心に触れたら負け」・・・政治プロレスの裏側が重要

2017-11-16 08:17:00 | 時事/金融危機
 
このブログの読者の多くも「モリカケ問題はもう飽きたよ」という方が沢山居らっしゃるでしょう。そこで、次の話題に目移りしてしまうと、見えそうな物も見えて来ない。だから陰謀論者的にはこの問題から目が離せない。だって、陰謀論的には裏で糸を引いているのは・・・。


■ 「総理のご意向」なんてどうでも良い ■

世間を騒がせ、衆議院解散の原因ともなった加計学園問題ですが、野党は根本的に戦略を誤っています。

1) 国家戦略特区の基準の決定において加計学園に有利な条件が追加された
2) 文科省から「総理のご意向」というメモがリークされた
3) 「総理のご意向」に従って、国家戦略特区が首相のお友達に有利に利用された

野党が証明しようとしているのは上記の内容かと思いますが、政府が特区の議事録を隠蔽しているので、「総理のご意向があったに違いない」という憶測で追及が進められて来ました。

ただ、議事録が開示されたとしても、そこに明らかな「総理のご意向」という言葉も無いハズです。問題とされるであろう、加計学園関係者の会議への出席や発言も、国民にしてみれば「何が悪い」のか今一つ理解出来ないハズです。

結局、どんなに国会で審議に時間を割いた所で、この攻め口では平行線をたどるだけで、国民は徐々に「大切な審議時間を無題にする」として野党に批判的になるはずです。

■ 今治市の設置した第三者委員会は「形だけ」 ■

加計学園問題は国の行政レベルのプロセスの問題を追及しても、国家戦略特区の基準自体が「曖昧」なので、何が問題化を明確化する事がはじめから難しい。

一方、加計学園の獣医学部開設に当たり、今治市と愛媛県は加計学園の自己申告の大学開設コストを元に税金(或いは地方債を発行)から多額の補助金を支給する予定です。今治市は土地を無償で提供もしています。

ところが、「建築費水増し疑惑」が発覚してから、愛媛県議会では「このまま補助金を支給する事には問題がある」との意見が出ています。当然、議会は建築費算定の根拠となった設計図書一式を提出させ、しかるべき機関に再見積もりを依頼すべきですが、県議会が具体的な検証を行う予定は無い様です。


<NNK 愛媛 news web 2017.11.11 より一部引用>

媛県の中村知事は、今治市への補助金について、今治市の正式な要請を待って議論を始めるとした上で、今治市が立ち上げた専門委員の会合が年内にもまとめる、獣医学部の事業の妥当性を検証した結果などを踏まえて、しっかり検討するとしています。


この記事は、「愛媛県が今治市に補助金を支給するかどうかは、今治市の専門委員会の答申によって決める」と読めます。要は、愛媛県としては判断を今治市に丸投げしているのです。

今治市の専門委員会とは次の様に報道されている委員会です。

「第三者委は、菅市長が任命した弁護士や公認会計士、感染症が専門の大学教授ら5人で構成。校舎建設費や設備の安全性についても調査し、各委員が独自にまとめた結果を年内をめどに市長に報告する。 」

世間一般に「第三者委員会」とは「都合の良い答申をまとめる委員会」の事であり、「第三者で利害関係が無い故に、後々訴訟問題になっても責任の追及を受けにくい人達」と解釈すべきです。

当然、今治市の設置した第三者委員会が都合の悪い答申を提出する訳は無く、年内に「妥当」との答申を発表し、今治市と愛媛県は来年度の予算に加計学園への補助金を計上するのでしょう。

■ 野党が独自に国会に設計図を提出させ、専門家に再見積もりを依頼すれば良い ■

実は加計学園問題を野党も本気で追及する気は無い・・・そう私は妄想しています。

1) 野党が独自に加計学園の設計図を国会に提出させる
2) 設計図を数社のゼネコンや設計会社に再見積させる
3) 並行して設計図の内容をネットで公開する
3) 再見積の内容に関して、パブリックコメントを募る

建築業界は多かれ少なかれ、国や地方の公共工事に関与していすから、再見積もりを依頼されても阿部政権に都合の悪い見積もりを中々出せるものでは在りません。そこで、巷の建築関係者が情報を見れる状況で、提出された見積もりが妥当かどうかの意見を広く募る。

今治市で加計問題を追及している黒川氏がネットに設計図をアップしていますが、「内部リークされた設計図」では「偽物だ」と言われても抗弁出来ない。これが国会の要請によって提出された設計図であれば「正式」となります。

野党は立証困難な「首相のご意向」などに拘らずに、とっとと、加計学園が建築費を水増し申請していないかだけを検証すれば良い。これなら、国民誰にも「問題の本質」が分かり易い。

森友学園のショボい水増しを、大阪地検特捜部まで動員して解明する一方で、より巨額な加計学園の疑惑に対してはノンタッチ・・・これこそが「行政が歪められている」実体であり、野党が必死に追及すべき点のハズです。」

■ 政治プロレスの裏に有るもの ■

私から見れば、加計学園問題は設計図がリークされた時点で「詰み」なのですが、民進党の調査委会議は、この問題に早々に蓋をしてしまいまいした。「ワインセラーは実際には中止された」という些末な設計変更をネトウヨに追及されて、早々に追及を止めてしまった・・・。

これが報道された時点で「加計問題は政治プロレス」だと私の中で核心しました。

メディアと野党が安倍首相を追い詰める振りをして、決定的なダメージを与えない・・・要は「脅し」の裏に居る物が、一番の利益を得る構造です。先日、来日して「利確」していった方の顔が浮かびます。

ただ、この問題の面白い点は、追及していたハズの民進党が、何故か選挙で消滅して、結果的には与党が衆議院の2/3を獲得した挙句、改憲派が国会で圧倒的に多数になるというオマケが付いた事。

何だか、キツネかタヌキにばかされた様なモリカケ問題ですが、国民は「飽きる」前に、裏の仕掛けを妄想して楽しむべきだと私は考えます。