イラストシリーズの第3弾です。
■ 格下げなんて怖くない ■
アメリカの格付け会社「S&P」が昨日日本国債の格付けをAAからAA-に引き下げました。
ニュースを中心に、日本国債危機がクローズアップされ、増税と財政緊縮に国民の目が向かざるを得なくなってきました。
私は日本国債の危機をずっと説いてきましたが、しかし、日本国債の暴落が日本の国内事情によって発生するとは決して考えていません。
① 日本国債は、95%が国内でファイナンスされている
② 海外勢が5%の国債を売り浴びせても、国内勢が買い支える
以上の様な理由から、投機的な売り浴びせに対して、日本国債は非常に安定しています。
もし、海外勢が日本国債下落で一儲けを企んでいるのなら、今回も失敗に終わるでしょう。
■ ドルを支える円 ■
現在ドルを支えているのは円と元です。
アメリカはまだまだ延命するつもりですので、命脈の日本や中国の混乱は望みません。
突然、破産宣告して世界をあっと言わせるのはアメリカでなければならないのです。
日本の財政破綻ごときでアメリカが連鎖破綻したら、アメリカの面子が立ちません。
■ 増税の口実 ■
今回の菅内閣は明らかに増税内閣です。
外圧を利用して、「国民の意見を増税止む無し」としたいのでしょう。
しかし、仮に5%の消費税が10%になっても日本の財政に対しては焼け石に水です。
一方、お金に印は付いていませんから、増税分の浮いた予算、例えば温存された特別会計の資金がアメリカに渡っても、国民は知る由もありません。
■ 自分の事は棚上げ ■
「醜い財政」と言えば、アメリカの方が日本の上を行きます。
GDP比こそ日本ほど大きくありませんが、アメリカの赤字は巧妙に粉飾されて、いろいろな所に隠されています。
州や郡や市などの地方のレベルでは、既に夕張市以下の自治体がゴロゴロしています。
アメリカは自国国債を売るためには、他国の国債の格下げな平気でします。
だって、S&Pやムーディーズはアメリカの会社ですから。
■ 危機は海外から ■
確かに日本の財政は中長期的には破綻が確実です。
しかし、慢性疾患の患者がなかなか死なない様に、
日本は不健康ながらも生きながらえる事は可能です。
しかし、慢性疾患の患者も急変する事があります。
「感染症」です。
ウィルスは海外からやってきます。
アメリカ発の金融危機第二段なのか?
中国バブルの崩壊なのか?
アメリカのデフォルトなのか?
とにかく、日本国債の命運は、海外に握られています。
そして、日本だけが元気に生き残る事は決してありません。