goo blog サービス終了のお知らせ 

人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

相反する便利とエコ

2009-06-30 09:44:00 | 温暖化問題



■ 顔を洗うと考える ■

私は毎朝顔を洗う時に考える事があります。
それは、「お湯がなかなか出てこない」という事。
カラスの様にチャッチャと洗面を済ませる私は、
給湯器からお湯が蛇口に到達する頃には、
顔を洗い終えています。

給湯配管の中に溜まった、バケツ1杯はあろうかというお湯は、
ただ配管の中で冷めてゆきます。
夏場は、室温を上昇させます。

洗顔はお湯を使いたいという明確な意思でお湯を使いますかが、
例えばトイレの後、ちょっと手を洗う時も、給湯器が作動します。
何故か・・・それは我が家の水栓がシングルレバーの混水栓だからです。

私がエコマニアですから、なるべく温度調整を「水」だけの方にしておきます。
しかし、家族の他の誰かが使用した後は、「温水」になっています。
うっかり蛇口をひねると・・「ボッ」っと給湯器が意味無く作動します。

■ 2栓式なら ■

「お湯」と「水」にコックが分かれた2栓式なら、
この無駄は省けます。

確かにシングルレバーの混水栓は便利ですが、
全国の家庭や、オフィスのトイレや、ホテルで
意味も無く「お湯」が浪費されるとすると、
どのくらいの浪費になるのでしょうか?

■ 家庭での給湯のエネルギー ■

家庭での給湯のエネルギーは意外に大きく、
家庭の消費エネルギーの28%と言われています。
実は、自然エネルギーを一番活用出来るのは「給湯」です。
即ち、太陽熱温水器の活用です。

■ 太陽電池の2倍のエネルギー効率 ■

太陽熱温水器は昔からあります。
私が子供の頃には、瓦屋根の上に温水パネルが設置されている光景よ良く見ました。
オイルショックの後で、省エネよりも、経済性で導入した家庭が多かったと思います。

実は、太陽熱温水器のエネルギー効率は高く、
最新式では50%近くになります。
太陽電池の変換効率が10-19%なのに比べれば2倍以上です。

さらに、温水はエネルギーの蓄積性に優れています。
断熱されたタンクに温水を溜めておくだけ。
これが、太陽電池ですと、蓄電池が必要となります。

電気自動車を例に取るまでもなく、
蓄電池は高価で、さらに寿命があります。
今回、経済産業省は10年間の時限処置として、
太陽光発電の電力を1KWh当たり50円で買い取る決定をしました。
電力会社の電力が25円ですから、ほぼ倍の金額です。

太陽電池発電は高コストで、発電によって電力会社から買う電力を削減するだけでは
イニシャルコストを回収出来ません。
ですから、余った電力を、高額で買い取る事が普及への条件となります。
電力会社が太陽光発電の電力を買い取るお金は、
電気の使用者が負担します。
国の資産では、1家庭で1ヶ月250円程度になるとしています。

太陽光パネルを設置した家庭は、電気をあまり買いませんので、
負担は太陽光パネルを持たない家庭の負担になります。
なんともスッキリとしない話です。

■ なぜ、太陽熱温水器でなくて太陽電池なのか ■

では、なぜ、エネルギーの変換効率の高い、太陽熱温水器ではなく
太陽光発電を政府は推進するのでしょうか?

先ず、太陽熱温水器の導入は、ガス会社の売り上げを圧迫します。
夜間電力を利用した電気温水器の普及も妨げます。
太陽熱温水器は構造が簡単なので、中小の会社も参入出来ます。
逆に言えば、大企業のメリットの薄い技術です。

一方、太陽電池は半導体で出来ています。
製造には大掛かりなプラントが必要となり、
当然、大きな会社がその製造を担います。
蓄電池も最新の蓄電池は、高い製造技術を要します。

そして、何よりも現在の半導体不況で、
半導体メーカーは太陽電池の需要増加に期待しています。

■ 時間軸を無視した省エネ ■

太陽電池のイニシャルコストの回収には、長い時間を要します。
従来の電気の買取り金額では、15年経っても償却は無理でした。

蓄電池も太陽電池パネルも経時劣化してゆきます。
15年後に満足な発電量を維持出来るかは疑問が残ります。
イニシャルコストを回収する前に、蓄電池を交換するケースもあるでしょう。

要は現在の発電効率では、
太陽電池発電は、製造時に大量のエネルギーを投下する事で、
二酸化炭素の排出を、一時的に増やしてしまう可能性の方が大きいのです。

自然エネルギーの促進議論には、
時間的概念が欠落しています。
15年後、20年後にエネルギー収支がゼロになる技術は、
現在における二酸化炭素の発生を増大させます。

地球温暖化防止が危急の問題と言いながら、
実際取られる対策では、二酸化炭素を多く発生させてしまうのです。

■ 正のフィードバック ■

温暖化論者は「正のフィードバック」と口にします。
「今対策を怠ると、排出された二酸化炭素の正のフィードバックにより
 修復不能な事態に陥る危険性が高まる・・・。」と。

もし、それが本当ならば、
将来的な15年、25年の二酸化炭素を、
製造時に排出してしまう太陽電池の様な技術が、はたして有効なのでしょうか?

プリウスも全く同じ問題を抱えています。
蓄電池やモーター、インバーターの製造に大量の二酸化炭素を排出します。
短い人で5年、長い人で10年プリウスに乗って、
初めて、エネルギー収支がつりあいます。

営業車のように、街中をチョコチョコと、
しかも長時間走り続ける用途にこそハイブリットは適しています。
サンデー・ドライバーが購入する場合は、10年以上乗り続ける覚悟が必要です。

■ ローテクこそ最大のエコ ■

温水栓をシングルレバーから、ダブルレバーに変える。
太陽光発電では無く、太陽熱給湯を選択する。
プリウスに乗って、燃費にチャレンジするくらいなら、自転車で買い物に行く。

結局、ローテクこそが究極のエコロジーです。
ローテクを楽しむ心よ豊かさを教育する事が、環境教育ではないでしょうか。








既に崩壊しているIPCCのシミュレーション

2009-06-22 10:52:00 | 温暖化問題


■ 太陽黒点が減少 ■

昨年から増大期になるはずの太陽黒点の数が増えていません。
今年に入っても、上の写真の様に太陽黒点が観測されない日が多くなっています。
太陽観測者の間では、「太陽は200年来の活動低下期を迎えた」と予測する
学者も多くなっています。
NASAも同様な見解を示しています。

■ 地球の気温を左右する太陽黒点 ■

太陽黒点は11年周期で増減を繰り返し、
黒点の多い時期は、太陽の磁気活動も活発で、
太陽風が地球に多く吹きつけます。

黒点周期による太陽の放射エネルギーの増減は0.2%程度で、
これにより地球の気温が影響を受ける事はありません。

しかし、黒点増大期に強くなる太陽風は
地球周辺の宇宙線や宇宙塵を吹き払います。
宇宙線や宇宙塵は、雲の核の生成に影響する事が
近年の研究で明らかになっています。

黒点活動が活発な時は、太陽風が宇宙線や宇宙塵を吹き払い、
雲の生成が少なくなります。
雲は太陽光を宇宙空間に反射するので、
雲の生成が少なくなれば、気温は上昇します。

逆に黒点が少なくなれば、雲量が増え、
地球の気温は下がると言われています。




上のグラフは太陽の活動周期と地球の気温の変化を対比したものです。
近年が千年来の太陽活動のピークである事、
気温が太陽活動あるいは黒点の数に相関して変化している事が分かります。



上のグラフは宇宙線の量と雲の相関です。
宇宙線量が増えると雲が増大する事が良く分かります。


■ 黒点の極小期は小氷期になる ■



上のグラフは太陽黒点の数の推移です。
過去にも太陽黒点が現れない時期はありました。
マウンダー極小期(1645-1715)やダルトン極小期(1790-1820)と呼ばれています。

これら極小期には、気温が低下して穀物の収穫量が落ち込みます。
イギリスではテムズ河が結氷し、
日本では「天明の大飢饉」が発生しています。

一部マスコミの報道では、昨年来の黒点の減少をして、
小氷期の始まりと書きたてる所もありますが、
これは、10年、20年経って見なければ分かりません。

ただ、太陽活動の低下は気温に如実に現れていて、
2000年来、地球の平均気温は低下傾向にあります。


■ 既に破綻したIPCC予測 ■

IPCCは二酸化炭素の増加により、
2000年以降も気温は上昇し続けると予測していました。

IPCC予測の根拠は、スーパーコンピューターを用いた
気候シミュレーションです。
大気を細かな立方体に切り分け、与えられたパラメーターによって
それぞれどの様に変化するかをシミュレートします。

1970年以降の気温変化と、
IPCCの二酸化炭素を温暖化の主原因とするシミュレート結果が
適度な相関を示した為、二酸化炭素は温暖化の犯人とされました。



しかし、上のグラフを見てください。
黄色や赤がIPCCがシミュレートした気温。
青や緑が実測値を示します。
IPCCが予測する継続的な気温の上昇は、
2000年以降の観測値によって否定されています。

実はIPCCのシミュレーションでは温暖化に最も寄与する水蒸気を
上手くモデル化してシミュレーションする事が出来ません。
又、太陽の活動周期も予測不能なので、考慮されていません。
この様な不完全なシミュレーションが100年後を予測したとしても、
そこには何の科学的価値もありません。
現に、2000年以降の数年間の予測すら誤っています。

これは、地球温暖化説を主導するIPCCとしては困った事態です。

そこで、IPCCは第三次報告書まではヒートアイランド現象を補完していたのに
第4次報告書では、「ヒートアイランド現象は測定に影響しない」として、
この補完を止めてしまいました。

日本の様に、観測点が充実し、ヒートアイランド現象の影響を
受けない測定点を選べる国は問題ありません。
しかし、途上国の様に測定点が限られている国では、
ヒートアイランドの影響を受けるデータも処理に使用されてしまします。

IPCCはこのような恣意的なデータの改ざんを行ってまで、
二酸化炭素による温暖化という現象を捏造したいのでしょうか?

■ 赤祖父氏の主張は分かり易い ■

オーロラ研究の第一人者に赤祖父俊一という方がいらっしゃいます。
地球と宇宙の相関を、見つめ続けていらした方です。
赤祖父氏は、二酸化炭素による地球温暖化に否定的な意見を述べられています。

氏の論文を見つけましたので、URLを貼り付けておきます。
私などよりも、余程明快に温暖化の問題点を指摘されています。


不確かなシミュレーションという手法に依存する温暖化論者達の説よりも、
説得力あるかと思います。

( 無断で申し訳ありません。
  一人でも多くの方が読まれれば、先生の目的にかなうかと思うので・・。)

https://ir.kochi-u.ac.jp/dspace/bitstream/10126/1221/1/akasofu.kikou.pdf



NHKは確信犯

2009-06-21 10:54:00 | 温暖化問題
■ NHKの「日曜討論」のひとコマ ■

最近日曜日の朝10:00からは娘とアニメ「クロスゲーム」を見ています。
娘というよりは、私の方が楽しみにしていて、
「タッチ」や「H2」を思い出しながら、
あだち充の「ゆるーいスポ根」を、ニヤニヤしながら見ています。

今朝、10:00少し前にTVを付けたら、
NHKで「日曜討論」をやっていました。
「地球温暖化対策・誰が負担する?15%削減で家計は?」というテーマ。

あいも替わらず、面白くも無い面々の顔が並んでいましたが、
福島瑞穂がやけに老けたのには驚きました。
土井さんの方が、「鉄の女」みたいで格好良く年を取っていた気がします。
派手な色のスーツを着るには、髪が黒すぎるのかもしれない。
顔立ちも基本的には優しい顔立ちだから、
誰か、きちんとコーディネータかスタイリストを付けてあげれば、
少なくとも討論番組に、華くらい添えられそうなんだけど・・・。
(言っている事は、相変わらずの古臭いリベラルで、新鮮味ゼロ)

ウクライナのティモシェンコ首相みたいな女性が日曜討論に出演していたら、
毎週、TVの前に釘付けなのに・・・
ドイツのメルケルも悪くないな・・。

なんて、バカな事を考えながら、
これまたツマラナイ論議を漠然と聞き流していたら、
自民党の野田氏が、京都議定書の1990年基準年の
カラクリについて説明し始めました。
・・オ!オ!!
TVで自民党の政治家の口から、この件に言及があるとは、
しかもNHKで!!

■ 司会者があわててさえぎり、岡田氏がフォロー ■

野田氏が、
「京都議定書の基準年はヨーロッパに有利に設定されており、
1990年はヨーロッパが拡大する直前で排出量が多かった。
その後、EUは拡大し、全体の排出量は減っていて、
今回の彼らの削減目標である1990年比14%減は既に達成されている・・・」

ここまで、野田氏が熱く語っていると、司会者が慌てて遮ってしまいました。
「野田さん、時間がありません。 岡田さん、国民負担は・・・」って。

民主党の岡田氏は
「ドイツもイギリスも1990年よりも削減している」と司会者をフォロー。
それきり、この話題は打ち切り。

イギリスもドイツも1990年時点では省エネに熱心ではありません。
設備も不効率なものでした。
最新設備に変える時点で、二酸化炭素の排出量の削減は
副次的効果として達成されます。

ところが、日本は1990年当時、既に充分な省エネが成されていて、
経済成長を続ける限り、二酸化炭素の排出増大は避けられませんでした。
(尤も、バブル時代は電力会社主導で、200V化の検討がされたり、
 夜間電力によるライトアップ促進キャンペーンを打っていて、
 およそ、省エネとは逆のベクトルが働いていた事も
 反省しなければなりませんが・・。)

野田氏はこの点にも言及しいます。
「日本は世界で最初に実質炭素税を導入した国です。
 オイルショック以降、血の出るような思いで省エネを実現してきました。」
実質的な炭素税が何であるかには言及がありませんでしたが、
高額なガソリン税であったり、電力税あたりの事でしょうか?

■ 自民党が共和党、民主党が民主党 ■

ここら辺の対立構図は、アメリカの共和党と民主党を見ているようです。

温暖化対策による、経済への圧迫と国民負担、
それに相応する温暖化防止が可能であるかが議論されるべきで、
温暖化に反対したら、「悪」。賛成したら「正義」という図式は滑稽です。

民主党は国民に媚を売る為に、「温暖化防止促進」を戦略として取り入れ、
自民党は防戦に立たされる一方なので、首相自ら「15%削減」を提唱する。

良識的意見は野田氏の様な意見なのに、
温暖化防止の大波の前には、無視されてしまいます。
もう少し、自民党に論理的に戦って欲しい所です。
その点、共和党は頑張っています。

■ 温暖化防止でメリットがあるヨーロッパ ■

EUは温暖化防止の論議を絶えず先導しています。
それは、ヨーロッパは温暖化防止でメリットがあるからです。
余剰排出権を売る事も出来ます。
成長の余地の無い産業に、新たな産業が生まれるかもしれません。

しかし、ヨーロッパにおいても、自然エネルギーは大赤字です。
国民が高い電力を購入する事で、賄われています。

ドイツは環境意識が高く、新規の原子力発電所を建設していませんので、
その見返りとして、あえて国民が高い料金で自然エネルギーを購入しています。

フランスは原子力発電の推進国で、
原料の精製から、廃棄物からの再抽出まで、ノウハウと実績を持っています。
フランスも、温暖化防止でドイツとは別のメリットが生じます。

■ 日本はどうすれば良いのか ■

日本も優れた原子力技術を持った国です。

アメリカはスリーマイル島の事故以来、新規の原子力発電所は建設していません。
しかし、GEやウエスチングハウスなど、優れた原子力企業を擁しています。

ウエスチングハウスは東芝が事実上買収しました。
GEは日立と提携しています。
三菱重工はフランスのアレバと提携しています。

世界の原子力ビジネスは、この主要3グループに集約されました。
今後、火力発電所の建設が、BRICS諸国においても制約を受ければ、
原子力発電の需要は飛躍的に高まります。
この点で、日本の布石は打たれています。

但し、安全性の点は別問題です。
新興工業国や途上国で、安全な原発運営が可能かどうか、
廃棄物の管理、プルトニュームの抽出の危険性は未解決です。

■ 自然エネルギー ■

自然エネルギー分野でも日本は優れた技術を持っています。

高い半導体製造技術がありますから、
伝統的に太陽電池技術は最先端を走っています。
LEDの製造技術も世界有数です。
風力発電も、プロペラや発電機の技術は世界有数です。

但し、自然エネルギーは発電コストが高いので、
現状、補助金無しでは採算ベースに乗りません。

■ バイオマス ■

バイオエタノールは穀物(でんぷん)からは効率的に製造出来ます。
例えば、トーモロコシを原料にしたバイオエタノールがこれに当たります。
ブラジルのサトウキビ由来のエタノールも効率的です。

しかし、建築廃材や稲のワラなどからは、効率的に作る事が出来ません。

そもそも、バイオエタノールを精製するのに、
得られるエネルギー以上の、石油や電力を投入する必要があり、
バイオエタノールはそもそも、エコではありません。

アメリカで一時ブームになっていたバイオエタノールは、
余剰生産のトウモロコシをエタノールに加工する事で、
需給バランスを崩し、穀物相場を吊り上げる、穀物メジャーの戦略でした。
原油価格が下落した現在、多くのエタノール工場は操業を停止しています。
そもそも、アフリカの最貧国がトウモロコシの高騰で飢餓にあえぐ政策の
どこがエコなのでしょうか?

現在の技術では、バイオマスは非エコ技術です。

■ エコでないけど、商売にはなる ■

基本的に産業界の認識は
「地球温暖化問題の解決策はエコでは無いけれども、商売にはなる」
という事で一致しています。

「ただ、削減目標をあまり高く設定されると、対策費用が利益を上回るので、
産業界だけでなく、国民に広く浅く、負担を肩代わりして欲しい。」
というのが、本音。

ほらね、民主党の岡田さんが言っている事が理解出来るでしょ。
だいたい、エコ・エコって言うヤツ程、信用できません。

■ エコとは持てる物のエゴ ■

エコなんて意識した事もない、ニートやフリーターの生活が一番エコです。

プリウスに乗っているような方は、ある程度可処分所得も多く、
その分エネルギー消費が多いはずです。
庭付き一軒屋は、4畳半一間よりも格段にエネルギーを消費します。

エコを意識する家庭はだいたい清潔です。
毎日お風呂を沸かすので、ガスの使用量は多いはずです。
朝シャンや出掛けのシャワーも欠かさないかもしれません。

マイバックで買い物をしますが、
新品のゴミ袋でゴミを出します。

健康に留意して、食事にも色々な手作りメニューが並びます。
大量に調理するより、少しずつ調整する方が圧倒的にエネルギーを消費します。
コンビに弁当はエコですが、贅沢な手料理はエコではありません。

ベランダに花を植えれば、二酸化炭素を吸収しそうですが、
枯れてゴミに出せば二酸化炭素を排出して収支はゼロ。
さらに、土を購入すれば、土の代金は輸送のエネンルギー代金と等価です。
梱包のビニールや、苗のビニールポットはゴミになります。

最低限以上の生活を志すと、余計なエネルギーを消費します。
エコを意識する程度に裕福な家庭は、
基本的にエネルギー消費が大きく、実は非エコの家庭なのです。

エコとは持てる者のエゴでしかありません。

■ エコとどう付き合うか ■

環境問題は突き詰めて考えると、自己否定に行き着きます。
多くの方が、無力感にとらわれ、諦めの境地に達します。
エコ、エコと喜んでいるのは無邪気な妄信者か、
したたかなビジネスマンです。

私は小学生の頃から植物や昆虫や自然が大好きでした。
ですから、エコロジーに興味を持ち始めたのも高校生の頃、
今から30年程前になります。

自分でも「車に乗らない」とか、「エアコンを使わない」とか
いろいろ、心に決めた事があります。
しかし、一方では、オーディオが好きであったり、
熱帯魚を飼っていたりして、エネルギーを浪費しています。

結局、エコとは、エネルギーを浪費する生活の「免罪符」なんだなと考えます。
地球温暖化みたいな、うそ臭い話は別とそても、
自然環境に人間の経済活動が過負荷にならないように心がける事は大事です。

ですから、皆さんがエコを志す事は大いに賛成です。
エコとはほんのちょっとの「もったいない」で良いと思います。
まだ使えるから、もったいない。
電気を付けっ放しは、もったいない。

エコとは、経済発展とは、正反対の道程だと思います。
エコとは快適を諦める事でしか実現しません。
産業界や国家がエコを口にする時、その度にエコは損なわれていきます。

エコポイントの罠

2009-06-20 14:51:00 | 温暖化問題
先日も書きましたが、我が家の冷蔵庫は購入後15年経過しています。
息子や娘が高校生や中学生ともなると、食欲はハンパでは無く、
350リットルの容量では不足気味。
限界まで詰め込むと、知らぬ間に扉が開いていた・・なんて事もあります。

今朝も冷凍庫の扉が少し開いていて、
冷凍庫の中身が、半解凍状態になってしまいました。
野菜室も詰め込むだけ、詰め込むから、トマトが潰れる事も度々。

■ 定額給付金の出番!! ■

息子も娘も定額給付金を狙っていましたが、
「これは、お父さんの税金が返って来ただけ!!」と一蹴しました。
それでも、何か形にしておかないおと、生活費に消えてしまいそう。
実際、振り込まれた給付金は、そのまま口座に入れておいたら、
クレジットカードの支払いで消えていました。

そこで、思い切って、家族全員の定額給付金\64,000で、冷蔵庫を買う事に。
やはり、消費しなければ、定額給付金の意味が無い。
早速、家内と近所のヤマダ電機にGO!!

■ エコポイントの対象商品が意外と少ない ■



新しい冷蔵庫は、全てエコポイントの対象と思っていたら、
上の写真の★印が4個以上ないと対象になりません。

どうせ買い換えるなら「エコポイント」が付いてくる機種を選びたい。
しかし、420ℓクラスの冷蔵庫でエコポイントが付く機種は
日立とパナソニックで1機種ずつしかありません。

普通の一番安い冷蔵庫は 8万円くらいで買えるのに、
日立が売価で\135,000,パナソニックが\149,800です。
家内はパナソニック製を気に入った様子。
「やっぱ、野菜室は広くないと!!」
・・・既にこの時点で、8万円の冷蔵庫は脱落・・・。

エコポイント非対象のパナソニックの同等製品が\115,000です。
電気代の差は、年間\3,000ですから、10年使用してトントン。

ところが・・エコポイント対象品はヤマダのポイントが15%付きます。
さらにエコポイントを申請すれば、さらに9000ポイント。
これらを考慮すれば¥31,470の値引き相当で、¥118,330になります。
・・・・非エコポイント対象品との差額は\3,300。
これは、一年分の電気代の差額で賄えます。

という事で、結局パナソニックのエコポイント対象品を購入。
何だか、いい様に乗せられている気もしますが、
「お徳」と納得させられてしまう絶妙なプライス設定。

■ エコポイントってどうやって貰うの? ■



ところで、エコポイントってどうやって貰うの?
お金で貰えるの、それとも商品?
少し前までは、「選定家電品のカタログから選ぶ」なんて話ただようですが・・・。

実は現在決定しているエコポイントの還元方法は、
様々な商品券や電子マネーで受けられるようです。
「SUICA」「PASMO」「Edy」もありますし、
「お米券」のどというものも対象になっています。

「保証書」と「レシート」と「家電リサイクル券の控え」が
エコポイント交換時に必要になるようです。

但し、未だ具体的な交換方法は未定という事で、
この制度がいかに即急に決定されたかが伺えます。

■ 8万円の冷蔵庫で良かったのですが・・・。 ■

二酸化炭素による温暖化説を信じていない私としては、
別に8万円の冷蔵庫でも充分でした。
実際、今の冷蔵庫よりも大きくなれば、目的は達成します。

それでは、エコポイントに釣られたのでしょうか・・・。
9000円の値引きは魅力ですが、8万円との差額は大き過ぎます。

8万円の冷蔵庫は、断熱材が厚く、
同じ内容積でも5センチ程奥行きが増してしまいます。
先ず、この点が我が家ではNG。

さらに、毎日使う物だから、デザインも重要。
庫内のポケットなどの使い勝手も重要。

物の値段って巧妙に出来ているという事でした。
割引とエコポイントを含めると、4万円弱の価格差。
「定額給付金も貰っているし、まあいいかぁ」って気持になります。

■ 恐るべし、「定額給付金」と「エコポイント」 ■

物の値段がイニシャルの資源やエネルギーの使用量だとすると、
8万円の冷蔵庫は、製造時の環境負荷は低いと言えます。
エコ商品の対象商品が、年間\3,000の電気代を節約しても、
10年使用しなければ、製造時のALCの差を吸収できません。

ですから、エコポイント対象商品を買おうが、
そうでない商品を買おうが、結果的には環境負荷は同等になります。

ただ、エコポイントやら定額給付金やらで、
消費者の購買意欲やコスト感覚を刺激してあげれば、
そのクラスで一番グレードの高い商品を買わせる事が出来ます。
当然、メーカーの利益は、高額商品の方が高くなります。

我が家は上手いこと乗せられて、メーカーの利益に貢献してしまいました。

・・・でも、カミサンが喜んでいるし、
家電フェチの私としても、最新式が買えて「満足」です。
エコとは、この様に「商売の道具」になっていくのでしょう。

温暖化対策の効果はどのくらい?

2009-06-15 13:10:00 | 温暖化問題


金融危機と地球温暖化は、全く逆の構造をしていて興味深いものがあります。
微細な数値の変動を、希望的に解釈して「危機の終焉」を演出する金融危機。
一方、微細なデータの変動を最大限に拡大して「危機を煽る」温暖化問題。

いずれにしても、データを正しく検証し、
一人一人が自分なりの展望を持つ事が、必要になります。
例えば、温暖化対策に社運を賭けていたら、
「温暖化は実はウソだたんです」なんてなったら困ります。

尤も、国家的ウソはばれません。
誰も責任も取らずに、いつしかフェード・アウトしていきます。

■ 世界の平均気温が低下しているって本当? ■


先日も取り上げた「世界の平均気温が低下している」という件、
確認の為に気象庁のホームページからグラフを拝借しました。





http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/an_wld.html

確かにここ3年程、世界の気温は低下傾向にあるようです。
下図の日本の平均気温は、昨年こそ低下していますが、
バラ付きが大きく、これだけでは「下がっている」と断言出来ません。

それはそうと、世界の平均気温が比較的スムースに推移しているのに対し
日本の気温変動は、かなりバラツキが目立ちます。
ちなみに、日本の観測点下記の理由から、17都市のデータの平均です。

  「1898年以降観測を継続している気象観測所の中から、
   都市化による影響が少なく、特定の地域に偏らないように
   選定された以下の17地点の月平均気温データ。」

   網走,根室,寿都(すっつ),山形,石巻,伏木(高岡市)
   長野,水戸,飯田,銚子,境,浜田,彦根,宮崎,多度津
   名瀬,石垣島


結局、日本程度のスケールで平均しても、
局地的バラツキを補正出来ないという事ですね。

■ 世界の平均気温の求め方 ■




それでは、世界の平均気温はどのどのように求めているのでしょうか?
詳しくは気象庁のホームページにお任せしますが、
http://www.data.kishou.go.jp/climate/cpdinfo/temp/clc_wld.html

上図のように、世界各地の測定点と、
下図の海洋上の測定点を用い、
それぞれ緯度・経度の5度毎のグリットの中の数値を平均化したものだそうです。
測定点の多いヨーロッパも、測定点の少ないシベリアも、
5度毎のグリット同士は、同じウェイトで計算されます。
(一部、測定点のバラツキを問題視する向きもありますが、
 精度はともあれ、データの重さとしての関係は平等だと思います。)

さて、この様に測定・算出された5度毎グリットのデータ平均が、
世界の平均気温と言われるものです。

測定点毎のデータを見ると、
温暖化が決して全地球規模では起きていない事が確認出来ます。
地域的バラツキを平均化すると、
「地球は温暖化していると」結論付けられるようです。


だからと言って、「今年も東京は暑いね、温暖化だからね。」って会話はダメ。
すっかり時候の挨拶となってしまった「温暖化」ですが、
温暖化は全地球レベルの話で、
東京の気温だけ切り取って温暖化しているかどうかは判断出来ません。
東京が暑いのは、ヒートアイランド現象の影響の方が大です。


■ 温暖化が収束して寒冷化に向かっているのか? ■

ここ、3年の世界の平均気温が低下に転じても、
全体としての温暖化の傾向は、依然継続すると思います。
千年来続いた温暖化のダイナミックな動きが、寒冷化に向かうのは、
金融危機が収束して、世界景気が上向くよりもレアな事象だと思います。



■ 二酸化炭素犯人説に対する疑念 ■



上のグラフはICCP(国連の「気候変動に関する政府間パネル)の
第4次報告書に掲載された中世以降の気温変動の資料です。
このグラフを見ると、世界の気温は持続的に上昇しています。
さらに、近年の上昇率は、産業革命以前よりも急激です。

グラフの黄色の網掛けは、中世の温暖期。
水色の網掛けは、近代の寒冷期です。(私が色を付けました)
グラフの上で、傾向は見えますが、
近年の温度変化に比べて、緩やかな変化である事が分かります。
これだけを見ると、「温暖化で大変な事になる」と思ってしまいます。



上の図は、氷河期以降の地球の温度推移です。
地球は10万年周期で、氷河期と間氷期を繰り返しています。
グラグの横軸の100が10万年を表します。

このグラフを見ると、現在は間氷期の最温暖期にさしかかる途中で、
気温が年々高くなる事は、地球のダイナミックな動きから、
何ら不思議な事象ではありません。

■ 気温が先か?二酸化炭素が先か ■



従来の温暖化の定説では、
「二酸化炭素の増大が気温を上昇させる」というものでした。
上図は、人為的に排出される二酸化炭素の推移です。
二酸化炭素の排出は産業革命以降コンスタントに増え続けています。

温暖化の犯人探しをした時に、
人為的に顕著に増えていて、温室効果を持つ物質が二酸化炭素だったので、
二酸化炭素は温暖化の犯人とそて急浮上してしまいました。



それでは、大気中の二酸化炭素濃度はどうでしょうか?
こちらは1976年以降の気温と二酸化炭素の相関図です。
微分値ですので、変異量の比較になります。
何と、二酸化炭素濃度は気温の変動から1~2年遅れて推移しています。



ちなみに上図は、海水温と二酸化炭素の関係。
気温よりも、さらに顕著な変異の相関を示しています。
海水温は気温の変異に、半年から一年先行して変異しています。

二酸化炭素は大量に海水に溶け込んでいます。
ご存知の様に、二酸化炭素は冷たい水には良く解けますが、
暖かい水には溶けにくくなり、気化してしまいます。
ですから、海水温度が上昇すれは、海水はより多くの二酸化炭素を放出します。

以上の事柄から
「気温上昇が二酸化炭素濃度の増減を決定する。」と言う事も出来ます。
むしろ、これらのグラフから逆の仮定は不可能に思えます。
 
(但し上のグラフは、変異量である事に注意が必要です。
 一貫して気温は上昇していますが、微分すると上昇は見えなくなります。
 変異量のみが抽出され、気温や海水温との相関が明らかになります。
 この手法自体、現在の景気回復の徴候探しに似ていなくもありません。
 失業者数は増大しているのに、失業率の増大が止まるという表現方法と類似。
 社会現象においては眉唾の解析方法ですが、
 自然科学では線形的な変異を取る数値には、意味を持った解析方法です。)
 

海水面と大気との二酸化炭素交換は、
気温、水温、大気中の二酸化炭素分圧で決定します。

気温・水温が高くなれば、二酸化炭素は海水に溶融されにくくなり、
海水から気体の二酸化炭素が放出されます。

一方、大気中の二酸化炭素濃度の高まりは、二酸化炭素の分圧を上昇させ、
海水への二酸化炭素の溶融量を増大させます。



上図での人為的に排出される二酸化炭素7Pgは、
気温上昇が二酸化炭素上昇に先行するという立場を取るならば、
温暖化や二酸化炭素濃度上昇による植物の吸収増を除けば、
人為起源の二酸化炭素は、ほぼ大気中に残存するはずです。
陸地から海へ二酸化炭素が到達した時には、
既に平衡状態が成り立ってしまっています。

但し、人為的な二酸化炭素と自然由来の二酸化炭素は
混ざりあえば区別が付きません。

「気温上昇と二酸化炭素排出の効果で、過去200年に、
 二酸化炭素濃度は280ppmから345ppmに増大した」事のみが事実です。

これら増大した二酸化炭素のうち、気温上昇による増加量を
全体から差し引けば、人為起源の二酸化炭素の増加量が求められます。
気温上昇による二酸化炭素の放出量を計算する事は、
さして難しい事とは思えません。
これさえ可能であれば、二酸化炭素の増加分の人為起源分を算出する事が出来ます。

■ 水蒸気の温室効果は二酸化炭素の2倍強 ■



上図は、気体分子の光の吸収を示しています。
温室効果ガスの寄与度としては、水蒸気が62%、二酸化炭素が26%です。

実は、意図的に隠蔽された感もありますが、
水蒸気の温室効果は、二酸化炭素の二倍以上あります。

■ 水蒸気も気温上昇によって増大する ■

ここで忘れてはならないのは、水蒸気量も気温上昇によって増大するという事。
最強の温室効果ガスも、気温変動の影響をモロに受けます。

仮に気温変化による二酸化炭素と水蒸気の増加比率が同じであるとすると、
水蒸気62%、二酸化炭素26%の温室効果寄与率は変化しません。

そこで、気温上昇に対する、人為的二酸化炭素の寄与率を仮に、
26%の半分、13%だとします。
(1/6とする説もあります)

■ 50年に2度気温が上昇するとすると ■

気温の上昇が、二酸化炭素の増加より先行するという仮説上では、
二酸化炭素の温室効果による温度上昇を議論する事自体が矛盾しますが、
仮に50年で2℃、気温が上昇したとします。

先の仮説から、人為起源の二酸化炭素の温室効果寄与度を13%とすると、
0.26度が、人の発生した二酸化炭素による温度上昇です。
(仮定の仮定で、かなり変になってきていますが)

先に日本政府案の様に全世界が15%の二酸化炭素を削減すると、
0.26℃のうち、0.039℃の気温を下げる事が出来ます。

仮に人為起因の二酸化炭素による温暖化寄与率が100%だとしても、
水蒸気がによる温室効果の寄与率の増大考慮する限り、
15%の二酸化炭素の削減は、0.078℃の温度抑制効果しかありません。

■ 0.039度にの改善に幾ら必要か ■

地球は宇宙空間に浮かぶ解放形の天体です。
地球に降り注ぐ太陽のエネルギーはほぼ100%、
宇宙に再放射されます。

この様な開放系で定常状態を破るには、
大きなバランスの変更が必要です。
地球と宇宙は太古の昔より、
この大きなバランスの変動を繰り返して来ました。

それに比べて、人為的に増加する、
あるいは人為的に削減出来る二酸化炭素の影響は、
あまりにも微細です。

しかし、この、「たった0.039度」の為に
世界は巨額な資金をつぎ込もうとしています。

あまりに大きなウソは、バレ難いとも言います。
温暖化はその最たる物なのかもしれません。

■ 科学よりも感情を優先する代償 ■

人間は科学よりも感情に流され易い生き物です。
目の前にある儲け話に飛びつく感情と、
氷の上にたたずむシロクマを可哀想と思う感情は良く似ています。

目の前の儲け話の後ろには、巨大なソステム崩壊が控えているかもしれません。
シロクマは遠くを見渡す為に、氷の上に登っているのかも知れません。

確かに北極の水温は上昇し、
流氷は消失しています。
しかし、今よりも気温が高かった時代もシロクマは生き抜きて来ました。

そして、人間も今より6度も寒冷な時代を生き抜いて来ました。
しかし、文明は比較的温暖な今から6000年より以前は発達していません。
温暖になって、農耕という生産性の革命が起きなければ、
文明は発生し得なかったのです。

恐れるべきは寒冷化であって、温暖化ではありません。
莫大な予算を賭けても地球と宇宙には太刀打ち出来ません。

■ 石油が枯渇すれば ■

石油は50年程で枯渇すると言われています。
石油が枯渇すれば、二酸化炭素の排出も止まります。
しかし、その時は産業を動かすエネルギーが不足します。
製品を作る原料が枯渇します。

ですから、「二酸化炭素による温暖化」などというウソの事象に予算を投入せず、
来るべき「資源枯渇」の時代に向けて、技術は開発すべきです。

そして人は体を鍛えて、自転車とジョギングで移動し、
夏はエアコンを使わない!!
あれ、私の今の生活と変わらないや・・・