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『夢の燈影』…♪

2016-09-25 09:58:19 | Weblog
書店の文庫本コーナーでエンド台に積まれた新刊を眺めていたら…。
ん?これは…
カバー・イラストに描かれた浅黄色の羽織。
あまりにも有名なその羽織。
…ってぇことは…。
カバー裏の紹介文を読んでみる。
買い、だ
新選組といえば、まずは近藤、土方、沖田。
ついで永倉新八、斉藤一、山南敬助、藤堂平助、原田左之助。
…ってところでしょ。
井上源三郎、山崎丞、伊東甲子太郎あたりまで知ってると、まぁ、なかなかのものよね
で、大抵の新選組物で主役を張るのはそういった有名人っていうのが定番かな。
でもね、コレは違うのよ。
一般には知られていない無名の隊士が主役。
有名どころは各編の脇役に回っている。
無名の隊士たち、ほとんどの隊士たちがどんな日々を送っていたのか。
それぞれがどんな風に関わっていたのか。
どんな思いを抱き、何を考えていたのか。
ことさらな装飾もけれんもない、淡々とした筆致で描かれている。
戊辰戦争の鳥羽伏見で命を落とした者もいれば、江戸から会津まで戦い続けた者、最後まで土方に従って函館戦争を戦った者。
そして生き残った者。
中島登(ナカジマ・ノボリ)も生き残った者のひとり。
彼は五稜郭で降伏して収監されている間に、かつての仲間たちの絵姿を描き続ける。
収監を解かれたのち多摩の地を訪れ、仲間たちの縁者に絵姿を届けて回る。
ふと思った…、その中に歳さんの絵もあったのかな…。
最終編は、鳥羽伏見で命を落としたはずの隊士が幽体離脱してしまい、ずっとみんなの後をついて回る、というお話。
あぁ、この著者らしいな、と思える一編だ。
『夢の燈影―新選組無名録―』 小松エメル著 講談社文庫
この著者を知ったのはファンタジー作品からだった。
ファンタジーでありながら軽々しさや嘘々しさのない、深い奥行のある作品を結構気に入っている。
ファンタジーの作家と捉えていたものだから、新選組というのがちょっと意外だったけど、佳いものを読んだな、と思ってます。
そういえば、司馬遼太郎著『新選組血風録』も一般隊士を主人公にしてたんじゃなかったっけ…。
そうそう、子母澤寛著“新選組三部作”『新選組遺聞』『新選組物語』『新選組始末記』も昔読んだなぁ…。
実に実に実に久しぶりに読んでみようかなぁぁ…
新選組の生き残りである永倉新八自身が書き残した『新選組顛末記』は、まだ読んでなかったなぁぁ…
あ゛…っ、念のために申し添えておきますが、私は“レキジョ”でもなくマニアでもございません。
その証拠に、私の中の歳さん=土方歳三は、宝塚の男役のようなニギニギしい軍服なんぞ着用してはおりません
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