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邦楽も日本舞踊も進化してる…♪

2021-05-29 09:55:15 | Weblog
金曜23:00からだったNHK Eテレの『にっぽんの芸能』が4月から21:00に変更になって、視聴しやすくなりました。
昨夜は≪蔵出し!名舞台 『大合奏』『群舞』≫と銘打って、NHKが保管している過去の映像のなかから選りすぐりを、という内容でした。
前半は『大合奏』で、宮城流筝曲、杵勝会の長唄、藤井凡大作曲の『合唱と合奏による閑吟集』ほか盛沢山。
なかでも日本音楽集団による『星夢の舞』は素敵でした。
1964年に設立された現代邦楽を演奏する団体で、楽器は和楽器ですけれど編成をみるとさながらオーケストラのようです、紋付袴姿の指揮者もいますしね。
和太鼓が洋楽のドラムセットのように組まれていたり、その一方で篳篥や笙の演奏家は烏帽子直垂姿だったりと目にも楽しい
こういう邦楽で踊るのもいいよねぇって思いました
後半は『群舞』、幕開けは祇園甲部歌舞練場での“都をどり”の一部でスタート。
日舞で群舞が発展するようになったのは大正から昭和にかけての新舞踊運動からなんですって。
昭和32年にNHKのスタジオで収録された『慟哭』。
作曲:古関裕而、振り付け:花柳徳兵衛で、大戦で亡くなったり海底に沈んだ人々は今も慟哭していると訴える作品だそうで、“まったりはんなりとしたお座敷での華やぎ”という旧来の日舞に抱いていたイメージとはかけ離れたものでした。
1998年に国立劇場で上演された『黄泉の銀花』の群舞には“ねぶた”のリズムが取り入れられていたり、男性舞踊家だけで素踊りの『御柱祭』の音楽を鼓動が担当していたりと目にも耳にも楽しいです。
最後に、平成29年に上演された『にっぽん まつりの四季』も華やかで素敵な舞台でした。
で、映像を楽しく観ながら思ったんですよね、
コンテンポラリーじゃん
って
『慟哭』にしても『黄泉の銀花』にしても踊っているのは日舞の舞踊家たちだから当然“足袋裸足”だけど、ポワントで踊っても遜色ないでしょ
ねぶたのリズムに振り付けしてみたいと思うもの。
もちろん、クラシック・バレエの群舞には、コール・ドゥ・バレエという一様式もあって、その様式が生み出す美しさは他に代えがたいという考えは変わりません。
そんな守るべきものを守りながら、小さく凝り固まることなく視野を広げることも必要だなって思います。
だってさ、歌舞伎舞踊というのかな、日舞の名作といえばいいのかな、かの有名な鷺娘を発想したのは六代目尾上菊五郎だけど、その原点はアンナ・パヴロワ瀕死の白鳥だからね
モーリス・ベジャールの『The カブキ』は、もとは歌舞伎の『忠臣蔵』だもの。
番組が終わったあともそんなことをとりとめもなく考えていたら、次第に
今年もミニミニ発表会を開催出来たら、クラスのメンバーの皆さんには何を踊らせてあげようかな
と方向が変わっていきました

コメント
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