箴言に「国民は民度に応じた政府しかもてない」とある。その国民が民度を示した。
4年前の郵政騒ぎに懲りた反動なのか、懲りずに同じ轍を踏んだのかは今後のこと。
が、何時の場合も、結果をして、「してやったり」とする者と「してやられた」とする者があるのは常のこと。
ひときわしてやられたと、悔しさを滲ませたのが産経新聞らしい。
インターネットの投稿サイトの同紙が開設したページに、同紙社会部の選挙取材班が、「民主党さんの思うとおりにはさせないぜ」「産経新聞が初めて下野」とまで書き込んでいた、との報道をみた。
批判が多数寄せられたらしく、同社は「軽率な発言だった」と謝罪。
そして、「新政権を担う民主党に対し、これまで自民党政権に対してもそうであったように、社会部として是々非々の立場で臨みたいという意思表示のつもりだった」と釈明、「不偏不党を社是としており、特定の政党を支持している訳ではない」とも重ねたらしい。
同紙のオピニオン誌「正論」の10月号編集後記〈操舵室から〉には、「自党の党旗をつくるために国旗を切り刻んで何ら恥じる感覚のない人たちが、とうとうわが日本の舵取りをする。父祖の歴史への愛惜と敬意の薄い、日本列島は日本人だけのものではないと言い放つ人が総理となる。国政中枢に携わる者が誰も靖国神社に参拝しないという、近代日本史上初めての光景を私たちは目にすることになろう」(同誌ホームページ)とまで書いている。
なるほど、流石、売文を生業とする記者さん頗る筆が立つようで、サイトへの書き込みを《是々非々の立ち位置の意思表示》と読み解けとは些か居心地がよろしくないのではと案じる。
むしろ、左ウイング嫌いの確信的行為と率直に主張した方が同紙らしい。
同紙がニュートラルに在るなんて大方の者が思ってもいないだろうから。
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