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救出

2018年07月10日 | 社会派らぼ
このところ、色々なニュースが飛び交っています。今、世界中が注目しているニュースに一つに、タイの洞窟に閉じ込められた13人の少年事件があります。タイ北部の国立公園内の洞窟に、地元の少年サッカーチームの12人の少年とコーチが入り、大雨による増水で出られなくなったものです。

行方不明になってから10日目、洞窟の奥で全員無事で発見されました。但し、洞窟内部は大雨に伴う増水で、道が水没しており、潜水隊も奥へ進めないなど、救出が難航していました。様々な救出作戦が練られ、各国も支援に乗り出し、先ほど全員の無事救出が報じられています。

当初、4か月分の食料を運び入れ、雨季が終了するのを待つ…といった案もあったようですが、結局タイ海軍特殊部隊のダイバーらが付き添って、少年たちに潜水を教えて、救出した模様です。ともかく、全員が無事に救出されたのが何よりです。但し、少年たちの救出作業に従事していたダイバーの男性が、酸素を使い果たして死亡する…という犠牲を払っています。

元々、雨季の洞窟に彼らは自ら入って行きました。コーチが付き添っているにも関わらず、軽はずみな行動であることは間違いありません。日本なら、責任論がうるさく報じられるところでしょうけれど、現地では殆どそうした声が上がっていないと言います。少しでも洞窟内の水を減らして、少年たちの救出に役立てようと、連日大量の水が近隣の田畑に排出されていると言います。周囲の田んぼでは、田植えが終わったばかりなのに、こうした排出水で田んぼが水に沈んでしまいました。せっかくの田植えをやり直さねばならない状況であるにも関わらず、周囲の農家は救出に全面協力をしていると言います。

「少年たちの命を救えるなら、喜んで協力する」と笑顔さえ見せるタイの社会は、日本の社会より「ずっと成熟」しているのかも知れません。もちろん、危険個所は放置するべきではないし、安全指導も徹底しなければならないし、後先を考えずに軽々しく「冒険」すべきでは無いのですが、彼らが無事ならそれで良いという寛容さは見習うべきなのかも知れません。

お節介を焼いて、100の小言を並べるまでもなく、彼らは思慮が足りなかったことを、キチンと肝に銘じ、多くの人たちが救出に奔走し(多くの税金がそこに投入され)たことに感謝しているはずですから。

ともかく無事で何よりです。関係者の皆様、お疲れさまでした。