入試

先日の大阪大学に続いて、京都大学でも昨年の入試に出題ミスが見つかりました。大学側は出題ミスを認め、結果17人の追加合格者と連絡を取り、謝罪したうえで入学の意思などを尋ね、金銭的な補償も検討するとしています。また、出題ミスの影響を受けて、希望の学科に入れなかった学生にも、転学科の意向を尋ねるとしています。

既に入学試験のシーズンを迎えており、ほぼ1年間という時間が経ってからの、出題ミス、追加合格といった事態に、入学試験そのものの信頼が揺らいだのは確かかも知れません。もしかすると、出題ミスや採点ミスが起こっているのではないだろうか？という疑問は、残念ながら払しょくすることはできないからです。

ただ、私たちは「平等」神話を信じていますが、世の中に「完全な平等」というものは存在しないのかも知れません。試験というものは、皆が平等にふるいにかけられ、公正に合格者が定まっていると信じていますが、実はそうでは無いのかも知れません。よく言う「面接試験」などというものは、完全に数値化することができるわけでは無く、いわば試験官の心象が大きい部分を占めているわけなのですから。本当は選考過程というのは、オープンにされなくても良いのかも知れないと思ったりします。

会社の採用試験は、結局は会社が欲しい人材だと思った人を採用しているわけです。大学の入学試験も、大学が欲しい人材を選んでいるのだと思えば割り切れるかも知れません。人生に完全な平等というのは多分存在しないし、人生至るところに「運」「不運」があって成り立っています。大学の怠慢を許容するわけではありません。ただ運に恵まれた人も恵まれなかった人も、悔いのない人生であって欲しいと願います。

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