尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

仲本有花著「五行歌・書いてみようか」

2006年02月12日 10時23分59秒 | 読書記録
2006.2月1日読了
「五行歌・書いてみようか」仲本有花 文芸企画 476円
はじめて詩を書いてみようかと思った若い人や、詩をはじめて何年かたったけど、なにか自分がでていないな、もうやめようか、などと悩んでいる人に、お勧め。
20行を越える詩ばかりのいわゆる現代詩の、ウサンクササ、に気付いた人は必読です。

詩、歌、以前に老若男女、生活の各場面で、ちゃんと声がでていない、ちゃんとお話できていない、という日々の現状があります。
テレビのタレント同士の会話に代表されるように、
早口で声高で、ロボット的で気持ちがありません。
楽しそうに見せかけていますが、何かに怯えているようです。
表情は死んでいて、口先ばかり動かすものですから、ほ乳類というより、顔は昆虫になってきました。
僕は「変身」のカブトムシみたいです。笑

ほとんど呼吸の問題で、いくつくところ近代・日本の文化の問題になりますが、
まずは自分の息を整えるところから、各自はじめるしかないです。
五行歌がこれらの万能薬になるとまで思いませんが、
入り口にはなると思います。

最後に著者の仲本さんの五行歌を一つ、紹介させていただきます。

桜に
濯(すす)がれて
太陽の
右目
月の左目

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