トッポジージョ
プラットホームですれ違った
女性の狂人は
卑猥な言葉を繰り返し叫んでいた
関心をよぶためなだけなら
トッポジージョ トッポジージョ トッポジージョ
トッポジージョでもよかっただろうに
それではだめなのだ
始めに受けた傷でなければ
気持ちはわかる
そもそもから始めたいのだ
そもそも
第一ボタンから
掛けまちがったのだ
その第一ボタンでなければならないのだ
それにもう一度
のど仏のあたり
その指は触れねばならないのだ
その首はすでに失われていても
一生に何度だろうか
一年に何度だろうか
そもそもから始めたいのだ
一日に何度だろうか
スクランブルの交差点で
快速電車の通過すプラットホームで
トッポジージョ トッポジージョ トッポジージョ
トッポジージョ