わたしは見た
ということが果たしてできるのだろうか?
確かにいえることは
わたしはそこにいたということである。
いや、わたしの何ものかは
ずっとそこにいるのだ。
わたしという表象は
記憶の喪失そのものに他ならない。
ということが果たしてできるのだろうか?
確かにいえることは
わたしはそこにいたということである。
いや、わたしの何ものかは
ずっとそこにいるのだ。
わたしという表象は
記憶の喪失そのものに他ならない。
闇に一の線が
一筋引かれ
目のようなものが
まばたく間を
わたしは
生きて死ぬのである
またぐもの
それは時間ではない
それは距離でさえない
ある深さを跳ぶのである
神などいないにしても
神の深さである
一筋引かれ
目のようなものが
まばたく間を
わたしは
生きて死ぬのである
またぐもの
それは時間ではない
それは距離でさえない
ある深さを跳ぶのである
神などいないにしても
神の深さである
闇に一の線が
一筋引かれ
目のようなものが
まばたく間を
わたしは
生きて死ぬのである
またぐもの
それは時間ではない
それは距離でさえない
ある深さを跳ぶのである
神などいないにしても
神の深さである
一筋引かれ
目のようなものが
まばたく間を
わたしは
生きて死ぬのである
またぐもの
それは時間ではない
それは距離でさえない
ある深さを跳ぶのである
神などいないにしても
神の深さである
立っているのは
誰ですか
骨ですか
血ですか
鬼ですか
父さんでしょう
座っているのは
誰ですか
陽炎ですか
幽霊ですか
想い出ですか
母さんでしょう
歩き始めたのは
誰ですか
愛ですか
愛ですよ
愛ですか
愛ですよ
誰ですか
骨ですか
血ですか
鬼ですか
父さんでしょう
座っているのは
誰ですか
陽炎ですか
幽霊ですか
想い出ですか
母さんでしょう
歩き始めたのは
誰ですか
愛ですか
愛ですよ
愛ですか
愛ですよ
「ブーン」
石に羽がついたような
おれは時々考える
おれは、飛ぶことには向いていないのではないかと
いや、おれが飛ぶことは間違っているのだと
空の神様
ブーンと聞こえたなら教えてください
ゲンゴロウ君のように
浮いたり沈んだりしているほうが
ずっと楽だと思うのですが
石に羽がついたような
おれは時々考える
おれは、飛ぶことには向いていないのではないかと
いや、おれが飛ぶことは間違っているのだと
空の神様
ブーンと聞こえたなら教えてください
ゲンゴロウ君のように
浮いたり沈んだりしているほうが
ずっと楽だと思うのですが
「数える」
私はそもそも吸う息から始まったのだろうか
吐く息から始まったのだろうか
思いたって自分の息を数え始めることがある
するとその前から息は一から数えていたのだと思う
息は私を数えている
私はそもそも吸う息から始まったのだろうか
吐く息から始まったのだろうか
思いたって自分の息を数え始めることがある
するとその前から息は一から数えていたのだと思う
息は私を数えている