尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

五行詩「数える」

2010年06月06日 22時37分26秒 | 五行歌・自由律俳句
「数える」

私はそもそも吸う息から始まったのだろうか
吐く息から始まったのだろうか
思いたって自分の息を数え始めることがある
するとその前から息は一から数えていたのだと思う
息は私を数えている

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憑依現象Ⅱ

2010年04月28日 00時58分48秒 | 五行歌・自由律俳句
  憑依現象

むかし夜道を歩いておりますと寒気がしまして
狐や狸や蛇なんぞが取りついたと申します
今では位牌のごとく携帯電話を抱く首の上あたり
坂根さんにはサカネサンが秦さんにはハタサンが
つまり私という幽霊が取りついておるのです

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五行詩「種」

2009年11月03日 20時10分14秒 | 五行歌・自由律俳句
 「種」


おれ、おれ、おれ、おれって
連呼してるけど
目をつぶればいつも
土の中
一粒なんだよな

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音楽の神様

2008年11月25日 07時06分37秒 | 五行歌・自由律俳句
スズメはすばらしい
特に冬のスズメはすばらしい
夜明のひととき
ああ 光のコンタクト
音楽の神様になる

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2008年11月21日 21時32分05秒 | 五行歌・自由律俳句
よく見ろ
空がたわんでいる
全体
ふりしぼった
青い弓のようだ

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五行歌決定稿集・Ⅲ

2008年08月01日 23時26分44秒 | 五行歌・自由律俳句

六月の水平線は
地球の首飾り
ダイヤモンドの連なりが
わたしの方へ
押しよせる



白い帽子
黒い帽子は
みんなの帽子
青い帽子が
地球です



死ぬということを
納得できかねて
ベッドから
空の私に伸びてきた
あなたの美しい腕



落ちてきた蝉が
鳴き止んで
かきむしる
瑠璃色の




一三七億年の旅路の果て
暗黒の星は自分に気がつき
体を輝かせたのである
その星の名は
あなたと同じだ

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五行歌決定稿集・Ⅱ

2008年08月01日 23時22分59秒 | 五行歌・自由律俳句
流れ星は銀色に言いました
少女よママに叱られただけで
北斗七星で首をくくるなんていけません
カシオペア座でブランコしてなさい
さようなら



煙草を消して
テレビを消して
明かりを消して
そっとキスしてぽっと灯す
あなただけを



わたしという本
軽いキスは
時の栞
深いキスは
命の栞



追えばどこまでも遠ざかる
不思議な地平線を見つめ
君は立ちつくしている
そこは誰かが見ている
地平線の上だよ



流れ星が通ると
天の川を振っている
夜は黒くて
なんと胴の長い
犬だこと

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五行歌・決定稿集Ⅰ

2008年08月01日 23時20分06秒 | 五行歌・自由律俳句

バス停では人々の頭から
様々な暗号が吹き出ております
△×□★○☆◎?…
バスが来れば一斉に




まっ青な原稿用紙に
改行できずに
まだ駈けのぼっている
少年の日の
真っ白い飛行機雲



君のしゃべるが
しゃべり続けるあいだ
僕の
だまるが
だまっている



二人 あい
を歌おうとして
あ で絶命
永遠の
ああああああああああああああ…



あっ
凧が
地球を
ひとつ
揚げている

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五行歌

2008年07月30日 01時05分09秒 | 五行歌・自由律俳句
ゴム
と呼べば
たたりがあるような
赤い手の平
水枕

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五行歌「むき玉子に」

2008年07月30日 00時45分15秒 | 五行歌・自由律俳句
むき玉子に
おのれの顔を映して
さあ この男を
どうする…
食ってやる

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五行歌「名人とは…」

2008年07月30日 00時40分11秒 | 五行歌・自由律俳句
名人とは
たとえば
誰にも悟られず
ゆっくり死んでいくこと
こんなふうに

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五行歌「あい…」

2008年07月30日 00時36分39秒 | 五行歌・自由律俳句
あい
を歌おうとして
あ で絶命
永遠の
あああああああああ…

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五行歌「あっ…」

2008年07月30日 00時32分07秒 | 五行歌・自由律俳句
あっ
凧が
地球を
一個
揚げている

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五行歌「煙草を消して…」

2008年07月30日 00時11分51秒 | 五行歌・自由律俳句
煙草を消して
すべての明かりを消して
そっとキスして
ぽっと灯す
あなただけを

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五行歌「わたしという本…」

2008年07月29日 23時58分36秒 | 五行歌・自由律俳句
わたしという本
軽いキスは
時の栞
深いキスは
命の栞

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