あの日
何もしらないわたしは
あなたを見上げてはいつものように
無邪気に笑ったのだろうか
あなたはいつものように
いいえ誰よりも美しく
微笑もうとしたにちがいない
あなたがわたしに一生
憶えていてほしいと願った
微笑みをすっかり忘れてしまった
だから春夏秋冬
何もない空を見上げては
そこがあなたの場所だと感じる
そしてわたしは
季節がかわるごとに
とても奇妙な顔をして微笑む
何もしらないわたしは
あなたを見上げてはいつものように
無邪気に笑ったのだろうか
あなたはいつものように
いいえ誰よりも美しく
微笑もうとしたにちがいない
あなたがわたしに一生
憶えていてほしいと願った
微笑みをすっかり忘れてしまった
だから春夏秋冬
何もない空を見上げては
そこがあなたの場所だと感じる
そしてわたしは
季節がかわるごとに
とても奇妙な顔をして微笑む
おお、フンセア!
形というものはそのものの
国境である
検疫を伴う輸入と輸出の交易と
時にはそこで戦争がおこる
形というものは
明らかに必要性を超えた
「過剰」を抱えており
そのために気味が悪いとも言え
同時にけなげであるとも言える
フンセアという領土の
得体の知れない主のことではなくて
デザイナーの手つきのことを考えている
その優しさは見ようとする者に見える
形というものはそのものの
国境である
検疫を伴う輸入と輸出の交易と
時にはそこで戦争がおこる
形というものは
明らかに必要性を超えた
「過剰」を抱えており
そのために気味が悪いとも言え
同時にけなげであるとも言える
フンセアという領土の
得体の知れない主のことではなくて
デザイナーの手つきのことを考えている
その優しさは見ようとする者に見える
盲目の樹…
当たり前などと軽く言うな
彼には目がない
その彼の絶対的な闇を知らなければ
虚無に手を差し出し
光を受ける
光合成のきらめきを
ひと夏かかっても君は見たとは言えない
当たり前などと軽く言うな
彼には目がない
その彼の絶対的な闇を知らなければ
虚無に手を差し出し
光を受ける
光合成のきらめきを
ひと夏かかっても君は見たとは言えない
なるほどそれは
過ぎ去った季節には違いない
歳を重ねるにつけなお一層
それぞれの胸の内に回帰しようとする季節
その風景のことを青春と呼んでいる
「青い春」などと書かねばならないのは
そのつど私たちは
それぞれの青春の渚で
彼女や彼等の潮騒を聞くからである
過ぎ去った季節には違いない
歳を重ねるにつけなお一層
それぞれの胸の内に回帰しようとする季節
その風景のことを青春と呼んでいる
「青い春」などと書かねばならないのは
そのつど私たちは
それぞれの青春の渚で
彼女や彼等の潮騒を聞くからである
これは僕の謙遜から言うのではなくて
高邁な自負です
君がもし今日なお
詩という営みに
希望をつなごうとするならば
僕の書いたものを
詩とは呼ばないでほしい
詩のようなものを書かせているところものを
詩と呼んでください
ひとりの男の額斜め上あたり
見え隠れしていているもの
(それは冬の蝶よりも頼りないものだけれど)
夜の海を渡らなければならない彼女のことを
詩と呼んでください
高邁な自負です
君がもし今日なお
詩という営みに
希望をつなごうとするならば
僕の書いたものを
詩とは呼ばないでほしい
詩のようなものを書かせているところものを
詩と呼んでください
ひとりの男の額斜め上あたり
見え隠れしていているもの
(それは冬の蝶よりも頼りないものだけれど)
夜の海を渡らなければならない彼女のことを
詩と呼んでください
「敬礼!」
地上にいなくなったひとを
いなくなったひとのように
思い出すことはできないだろう
感じるのだ
なおのこと愛しているし
愛されている
青い空と緑の芝生のあいだで
つまりわたしは
とり残されてしまった
くっきり
まったき愛のまんなかに
かなしみにチャップリン
敬礼!
地上にいなくなったひとを
いなくなったひとのように
思い出すことはできないだろう
感じるのだ
なおのこと愛しているし
愛されている
青い空と緑の芝生のあいだで
つまりわたしは
とり残されてしまった
くっきり
まったき愛のまんなかに
かなしみにチャップリン
敬礼!
地上にいなくなったひとを
いなくなったひとのように
思い出すことはできないだろう
感じるのだ
なおのこと愛しているし
愛されている
青い空と緑の芝生の
鮮やかさのあいだで
つまりわたしは
とり残されてしまった
まったき愛のまんなかに
いなくなったひとのように
思い出すことはできないだろう
感じるのだ
なおのこと愛しているし
愛されている
青い空と緑の芝生の
鮮やかさのあいだで
つまりわたしは
とり残されてしまった
まったき愛のまんなかに