尾崎まことの詩と写真★「ことばと光と影と」

不思議の森へあなたを訪ねて下さい。
「人生は正しいのです、どんな場合にも」(リルケ)
2005.10/22開設

2009年04月30日 21時12分11秒 | 詩の習作
  「時」


この星の学校では

時は川の流れなどに喩えられ

それはひたすら

過ぎ去っていくものだ と

子供の頃から教えている

また自分でも

テストの時間など

手首に巻き付けられた時計の

秒針を見つめては

なるほど時はこのように

動いていくものであると

納得してしまうらしい



しかしやがて

愛(いと)しいものが横に来て

重ねた手のその温かさのために

人は気がついてしまうのだ

ほんとうの時は

この世の始めから終わりまで

まるで動かないでいて

過ぎ去るものは

むしろ私たちのデリケートな温度であり

過ぎ去るものは

この星を含む一切であり

だから今

君を愛するのだと


 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「野の花」

2009年04月30日 00時03分51秒 | フォト日記
又なにゆえ衣(ころも)のことを思ひ煩ふや。野の百合(ゆり)は如何にして育つかを思へ、労せず、紡(つむ)がざるなり。されど我なんぢらに告ぐ、栄華を極めたるソロモンだに、その服装(よそほい)この花の一つにもしかざりき。
(マタイ6.28~29)

本日、ぼたんで有名な当麻寺にカメラを持ってでかけました。
でも、お寺の人に聞くと、三日前に満開のピークは過ぎてしまってたということで、ちょっと残念でした。
牡丹も百合も菖蒲も、たくさん撮影してきましたが、結局出かける前にとった一番小さな野の花が、ベストショット!でした。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「憤怒」

2009年04月29日 23時42分14秒 | 尾崎まことの「写真館」

2009.4/29撮影。

仁王を見つめると、仁王は外ではなくて
内に立っていることがわかる。
心の底から怒らない人間を、僕は信じることはできない。
生きることは仁王様が立つことではないか。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

天王寺・夕暮

2009年04月28日 23時53分52秒 | フォト日記
COOLPIX5100
天王寺ステーションの中二階から、動物園の方向を向いて(西)窓越しに撮りました。2段アンダーでプログラムオートで撮りましたが、太陽が画面に入っている場合、目をやられますので間違ってもファインダーを覗かないように。液晶から目を離して撮影してくださいね。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

激写

2009年04月27日 01時29分18秒 | 尾崎まことの「写真館」

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

写真「神の指」

2009年04月27日 01時19分15秒 | 尾崎まことの「写真館」
「神の指」

神はなんどでも生まれかわる
はじめて出会うために
花とあなたに

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水駅

2009年04月26日 00時25分02秒 | フォトポエム
「水駅」

人は海底に揺らめき
立ちつくす海草である
通り過ぎる銀色の急行列車は
海蛇である
線路はあなたの音の消えていく
思い出である

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

人間の樹

2009年04月25日 23時48分54秒 | 詩の習作
姿はない
もちろん年輪はできない
けれど影がある

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

藤棚

2009年04月25日 02時20分03秒 | 尾崎まことの「写真館」

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

太陽

2009年04月24日 23時34分14秒 | フォト日記

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

水槽

2009年04月23日 23時41分26秒 | 詩の習作
机の引き出しを開け閉めし
何かを捜している途中で
ひどく昔のことなどが
蘇りそうになった

何を捜していたのか
すっかり忘れてしまい
いったい自分のためだろうか
しばらくは
何かを捜しているふりを続けると
その時窓からの陽ざしを受けて
宙を舞う僕の右手と左手を
水槽のなかの魚のように
見つめる目
というものがあって
ほんとうは
どんなことでも金輪際
捜さなくてよいことを
夜明け前ペテロに
鶏が三度鳴いたように
知らされるのだ

ひどく優しい目をした
女というものが
この世にはいるのだ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

「一瞬」

2009年04月23日 00時37分59秒 | 尾崎まことの「写真館」
http://oitaweb.tv/video/50世界的に活躍している大分市出身の奇才ジャグラー渡辺あきら。京都大学理学部在学中にジャグリングに目覚め、プロパフォーマーとしての道を志す。テレビ出演、全国各地のイベント出演のほか、さまざまなパフォーマンスコンテストでも優勝。細部まで計算された緻密なショー構成、スタイリッシュな雰囲気とテンポの良い楽しいトーク、次々と繰り出されるハイレベルなジャグリングにより、子供からお年寄りまで、多くの人々に驚きと感動を与えている。 (大分インターネットテレビ案内より)

ISO400  1/142秒 f.6.3 135㎜(18~200ズーム)
フジS5プロ

撮影後、あきらさんにはHP・写真掲載の承諾をいただきました。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

忘却

2009年04月22日 00時15分46秒 | 詩の習作
思い出が過去の方からやってきて
人間を人間らしくすると言ったのは
小林秀雄だったか
それはそうに違いないが
人間を鬼や幽霊にするのも
思い出だろう

僕は自分の記憶を
握り拳を固めて一生懸命念ずれば
すべて消すことが出来るのだ
と信じる少年だった
さすがに今では不可能と知っている

すべてを消すことはできなかったが
その必要もあまりなかったのだ
つまり握り拳を固めなくても
ほとんどは忘れてきたのだ

その記憶の総量がその人だ
とは普遍的真理である
しかし
その忘却の総量こそ
その人そのものだと
彼を
愛した人だけが言えるのだ

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

写真「アンモナイト」

2009年04月21日 23時58分17秒 | 尾崎まことの「写真館」
「お城」

自分は
アンモナイトだったか
ただのカタツムリだったか
記憶の螺旋階段を
昇っては降りていて
結構幸せだった

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

花の秘密

2009年04月20日 23時37分57秒 | 詩の習作
「花の秘密」 
   初夏の雲の子


ねぇ、母さん
女だ
なんてみんな間違えているよ
花は地球の男だよ
ほらっ岬の丘に
千本も万本も!

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする